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北へ  作者: 多手ててと


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8/10

Day8

今日は移動日だけど列車が来るのは夕方。いつもの朝ごはんを食べ、昨晩あらかた終わらせている荷造りを終わらせる。そして大きな荷物はホテル側のサービスで先に列車に運んでもらうためにタグを付けて廊下に出す。廊下をみるとやはりキャリーケースが並んでいて、私たちと同じフェアバンクスのタグが付いている。


そして9時40分のシャトルバスに乗って一旦駅に向う。駅で45分前にチェックインする必要がある。いつからチェックインできるのか聞くと、今すぐできるよ、とのことなのでバスボートを見せてチェックイン。これでいつ戻ってきても大丈夫。


そういえばアンカレッジのホテルの2日目、10前に急いで列車に乗らなきゃ、そう言ってたのは人は無事に乗れたのだろうか? デナリは知らないけどアンカレッジでは15分前までにチェックインしなければ乗れない規則になっている。


レインコートはあるが雨なので3段階のうち真ん中のトレイル(ハイキングコース)を往復それぞれに使うことにした。晴れなら一番上の予定だった。


一番下のレベルは車椅子でも大丈夫なトレイルなので、レベル2なら雨でも私たちで問題ないだろう。実際大丈夫だった。


よく整備されたトレイルなのに行き交う人がほとんどいないのは雨のせいだろう。目的地の犬小屋以外で出会ったのは数回しかない。そして全員が白人。

アンカレッジ周辺の観光地にはアジア人も結構いたが、そのほとんどがアメリカ本土で暮らしている人たちだった。


あと森の中で感じるのは匂いが日本の森とは違う。でもこれは具体的な表現が私にはできない。


なお犬小屋というのは公園のレンジャーたちの相棒だ。デナリの秋は短く、冬が急速に近づいている。例えば昨日参加したバスツアーも明日の9月11日を最後に開催は終了。再開は来年の5月後半。


でもツアーがなくなっても国立公園自体は入ることができる。車が通行止めになってから入る人もいる。仮に誰も来なくてもレンジャーたちには仕事がある。その重要なパートナーが犬だ。


遊んだり訓練したり、ケンカみたいに吠えあったりとなかなか賑やかだ。犬種はいろいろだけどハスキーが多いみたい。でもレンジャーの指示があるとすぐに「待て」のポーズをする。許可を得て触らせてもらったがもちろん動じない。


行き帰りのトレイルでは昨日一昨日教わった植物が生えている。ローズヒップとか。動物はリス。すぐ逃げるリスと、1mぐらいで正面から撮影しても動じないヤツもいる。


ビジターセンターまで戻ってきた後、外のベンチでカロリーメイトを食べる。


しばらく休んでから、目と鼻の先にある駅に移動。でも来ない。デナリには15時40分着、16時発なのに16時になっても来ない。乗客もそれ以外の人もスマホや大きなカメラを抱えているが来ない。結局30分ぐらい遅れて到着した。


多分フェアバンクスに着くのも遅れるのだろう。宿に送迎を依頼しているのでチップが必要になるかもしれない。


だが列車は結構な速度で飛ばす。でも村や工事現場があれば汽笛を鳴らしかなり速度を落とす。これが標準なのか、安全上問題ないところで遅れを取り戻そうとしているのかはフェアバンクスに着けばわかるだろう。


途中、後方に雪に覆われた峰々が見えた。私の中ではあれがデナリだということにする。


ひとつ気がついたのはたまにあるソーラパネルが垂直に建てられていること。高緯度であることと、積雪対策と思われる。


気になったので食堂車にも行ってみた。コーヒーだけを頼むが値段がどこにも書かれていない。後で恐る恐るレシートをみたが一杯2.5ドルだった。400円だし、アラスカ鉄道と書いてあるし、そう考えると良心的に思える。


植生は高度が低くてもツンドラが見られるようになったが、それは一時的で基本的には森。ただ山火事の跡が少し増えた気がする。


そして19時を越えるとゆっくり薄暗くなる。雲が分厚いので夕焼けは見えそうにない。というかお日様がどちらの方にあるのかすらわからない。フェアバンクスの日没はサマータイムのため20時半頃なのでちょうど到着前後に日が暮れる。


そしてより駄目なのはこの天気が数日続くらしい。残念ながらオーロラが見れない可能性が高い。太陽活動と天候、そして時刻、そのすべてが揃わないとオーロラは見えない。


明日のまっ昼間に太陽活動と天候の両方が揃う予報があり、それはとても珍しいのだけれど、当然オーロラは見れるはずかない。


結局定刻より5分遅れで今回の旅の終着地、フェアバンクスに到着した。結構取り戻してくれたみたい。フェアバンクス駅の手前には貨物列車がいくつも止まっていて、中には救急車を載せたものもあった。


送迎に来てくれた方にもすぐ会えたのだが、荷物がなかなか出てこない。飛行場にあるターンテーブルの回らないバージョンだ。やっぱり安い座席だから? 見ている間に法則がわかった。大きい荷物が後回しのようだ。


荷物を待つ間に周囲の何グループかの日本語が聞こえてきた。ここまでと違って日本人率が高い。皆オーロラ目当てなんだろうな。40分ぐらい待ってようやく荷物が出てきた。


迎えに来てくれた人によると45分ぐらいかかるのが当たり前らしい。ホテルは郊外だけと可愛い感じ。パンとミカンを食べて寝ます。おやすみなさい。

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