Day5
今日も朝からやらかした。昨晩Turoで高評価をつけてというメッセージが来ていたので色々していたところ、何やら昨日の車をもう一度借りる設定をしていたらしい。見かねた同行者がキャンセルしてくれた。
彼らは私のダメさ加減を熟知しているが、最安値を更新したことは間違いないだろう。
さて今日はお楽しみのアラスカ鉄道に乗る。昨日何度かすれ違ったけれど、それとは逆方向、北へ走るデナリスターフェアバンクス行きに乗り込んでデナリを目指す。
アラスカ鉄道は連邦政府が敷設したが、今はアラスカ州に売却され公社が運営している。列車の出発時刻は8:20だけど、1時間前にチェックインしなければならない。なので急いで用意する。
宿が駅からまあまあ近いので、タクシーではなく徒歩で荷物を引きずって駅へと向かう。だが乗ってしまえばデナリ駅まで7時間ほど車窓を楽しむことができる。これも直接Webで申し込んだ。
アラスカ鉄道の車窓はyoutubeとかで流れている。雪をかけ分ける列車は壮観だし、フラッグストップ(駅ではないところで大きな布を振って列車を止めて乗り込む)も体験してみたい。いやフラッグストップは夏でも列車によってはしているが、この列車は対応していない。
アンカレッジ駅で1時間前にチェックインとのこと。少し遅れたが無事チェックインし、少し離れたところでキャリーケースを預ける。デナリの宿まで運んでくれる。
客層はこれまでより一気に高くなった。マタヌスカでも氷河クルーズ船でも若い人が多かったのはやはりアメリカの3連休の影響だったのだろう。
駅を出た列車はゆっくり進むし、貨物列車とすれ違うために止まる。ゆっくりとは聞いていたがこんなに遅いの? そう思った途端、一転して速度を上げる。あっという間にもう大自然の中を進む。そしてまた雨が降りだし雲の裂け目から日が時折顔を出す。
アンカレッジからほんの少し離れたらもう人工物を観なくなる。
大きな川を渡るなどの見どころではアナウンスがあり、列車の速度も落ちる。観光列車なのだとわかる。ほとんどが森の中、緑の中に黄色と白と赤が交じる。白は木々の樹皮ね。
たまに原野。そしてごくたまに踏切があって小さな村や町がある。もう空は完全に雲に覆われ、時々雨が降る。
かと思うとハイウェイと並走したりもする。geotrackerで一昨日マタヌスカ氷河へと向かった道路だと確認する。途中で一昨日のルートとはそれさらに北へと列車は向かう。
書き忘れていたかもしれないが、アラスカ鉄道は非電化で大きな機関車が先頭で引っ張る。もちろん単線だ。
8時20分に発車した列車は1時間20分してようやく最初の駅ワシラに着いた。デナリは3駅目。
ワシラを過ぎると人工物がさらに減る。でもたまに孤立した集落を通り過ぎることもある。おそらくテレビ用と思われるパラボナアンテナは赤道の遥か上空の静止衛星の信号を受けるためかほぼ水平。
途中アラスカ鉄道の延伸のアナウンスがあった。冬の交通手段がなくなる地域のために支線を作っているのだという。
アナウンスには右側にムースがいた、というものもある。皆一斉に立ち上がるのだけど、誰かが昨日だって、と周囲に言う。紛らわしい。
北に進むに従って原野が増える気がした。だがとある広大な原野は30年前の森林火災からの再生中なったようだ。表皮が焼け、枯れてしまったのに立ち続ける木々もあれば新しく生えた木もある。もちろんこれも自然の営みだ。
湖沼も多い。雨が多いからだろう。今日の車窓からデナリは見れないだろう。明日以降、好転してくれればよいのだけど。
そして最後の停車駅タルキーナが近づくと広い川と並走した。見た感じ堤防が無く、原野を思うままに流れているように見える。
タルキーナではそこそこの乗り降りがあった。駅前がすぐ道路で客を迎えに来た宿なりツアーなりのバスも何台か並んでいた。
タルキーナを過ぎると川と並走。本当に堤防がないので、列車も徐行。去年はヤバかったらしい。川は気ままに流れていて、多くの中州があり、支流も多い。
そして遠くに山が見える。デナリは天気が良くないと見えないが、国立公園の他の山だろう。もうすぐデナリ国立公園に入るが、駅まではまだ3時間以上必要だ。
公園内も森が多い。そして少しずつ黒に近い針葉樹が増える。昼食に昨日買い込んだミカンを食べる、クルーズ船で味をしめた。
そして具体的にフラッグストップすることがある村々の紹介がある。いずれも非常に小さい。家が数軒しか見えない。列車の速度は落ちているのに、一瞬で通り過ぎてしまう。
やがて列車はゆっくりと標高を上げる。デナリ駅でも600mしかないけれど、川の流れも激しくなる。大きく蛇行しているので、何度か同じ川を渡る。山々も迫ってくる。
すると列車は今度は坂を下る。ちょっとした峠だったようだ。
そして一番の見せ場として高い鉄橋をゆっくり、本当にゆっくりと渡る深い谷川がその本流へと流れ込む、雄大な絶景だ。
公園内を進んでいる時、またアナウンスがあった。なんと乗務員たちが交代するのだという。この列車は1日1本。逆方向の便とすれ違う際に止まって交代するのだという。
ここまでこの列車が他の列車とすれ違ったのはアンカレッジ駅を出た直後の貨物列車と、観光列車の2本だけ。3本目がこれ。こちらが先に着いて相手を待つ。十分な余裕をみているのだろう。対向車両が全然来ない。
しばらく待ってようやく来た。当然どちらも止まるのだけれど、見た感じずいぶん空いていた。私たちも北向きに乗っているので人のことは言えないが。
振れ違った後は急に原野が増えた。そして唐突に最高点の看板が通り過ぎた。先ほどユーコン川とか言ってたのは、ここが分水嶺だからだろう。深い緑と明るい緑の針葉樹、黄色い広葉樹、赤い原野、暗い湖沼、そして分厚い雲。曇っていても十分美しいのだけれど、ここにきて少し晴れ間も出てきた。
陽光でカラフルにより輝く峰がたまに現れる。さらに今度は氷河が削り上げた焦げ茶色の急峻な山々が現れる、見どころがものすごく多い。
15時40分、デナリ駅に到着。宿の送迎の車に乗って宿に向かうのだけれど名簿に名前が無いのだという。ええ!? またやらかした? でもままある話なのでバスに乗れとおっしゃる。宿までのバスの中で、私は気が気でなかった。
まだ底があるの? 二番底ってこと?
宿に着いたら普通にチェックインできました。お腹すいた、まだハワイで買ったパンを食べ(ベーグルはまだ)昨日の夕食になるはずのチキンとサラダを食べ、後はゆっくりして寝ましす。




