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success!  作者: kimberlite
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episode25・1回戦の余韻

 試合が終わって整列するラムタラナインと朱鷺目の選手たち。晴れ晴れとした表情のラムタラナインとは対照的に、朱鷺目の選手には今にも泣きそうなのをこらえている人たちもいた。


「あの、その、悪かった。女だからって見下したこと言って」

「俺たちの3年間はこれで終わりだけど、お前たちならもっと勝ち進めると信じてるぜ」

 二人の謝罪の発言と共に手を差し出す。若菜と真弓も、そんな二人の態度を認め、固く握手を交わした。


 男子たちがロッカールームで着替えてる頃、若菜たちはシャワールームにて汚れを落としていた。

「ふぅ、さっぱり~」

「お疲れさまです。お二方」

 シャワーを浴び終わった二人に声をかける舞はマットを持っている。それを見た若菜は不自然なほど素早く着替えを終え、荷物を片付けると、舞たちに声をかける。

「じゃ、じゃあお疲れ……」

 若菜はそさくさとその場を立ち去っていっった。残された真弓に、舞が詰め寄る。

「上杉さん、お兄ちゃんに試したいマッサージがあるのですが……」

 シャワールームには真弓の悲鳴が響いたとかいないとか……。


「真弓には悪いことしたな、後でなんか埋め合わせないと」

 球場を出た若菜はそう呟きながら、歩き出すと1人のユニフォームを着た人物とぶつかった。ぶつかるときに出た声からその人物が女性であることに気づく。

「あ、すいませんでした」

 若菜よりも一回り大きいその女性は軽く詫びるとそのまま球場内へと入っていく。その女性を見ていた若菜は背番号に気づく。

「(1桁、レギュラーなんだ。あの人)」

 来年こそはレギュラーになりたいと、改めて思う若菜であった。


「わ~か~な~!」

 翌日の学校の休み時間、若菜は真弓に詰め寄られる。やはり舞のマッサージについてだった。

「だから、ごめんって」

「あとから凄く効いたけど、死ぬかと思ったんだから」

 そんな二人の会話もいざ知らず、話題に上がっている舞が2人の元にやってくる。

「お二方には連絡が遅れましたが、2回戦の相手が決まりました」

 舞の切り出してきた話題に2人が反応する。先ほどまでの話などなかったのように。

「お、どこなのかな?」

「確か、南海と鏡巡の勝者だったよね、どっちが勝ったの?」

 2人から質問された舞は、鞄からDVDを取り出して、次なる相手の名を告げた。

「6-0で鏡巡高校が勝ちましたよ、放課後にDVDを見るそうなので、遅れずに来てください。掃除当番のことは私から言っておきますから」

 舞はそう告げると、DVDを持って、教室を出ていった。


 放課後、視聴覚室にて鏡巡と南海の試合が録画された試合を見るラムタラメンバー。試合を見終わると、柏木が鏡巡を総評する。

「朱鷺目は江藤と金田の実力が抜けていたが、次の鏡巡はよくまとまったチームだ。バランスが取れている分、弱点が少なく油断ができない。気を引き締めていこう」

「はい!」

 部員たちが元気よく返事する。柏木は一人の選手を映し出す。

「全体的にバランスが取れているが、あえて要注意人物を挙げるならこいつ、主将の上川五月(かみかわさつき)だ」

「あ」

 その選手に見覚えがある若菜は、小さく声を上げる。彼女は間違いなく、昨日ぶつかった人だったのだ。


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