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success!  作者: kimberlite
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episode24・1回戦(3)

「キャッチャーの保田くんに変わりまして、セカンド伊吹くん、先程代打で入りました上杉さんがキャッチャーのポジションに入ります」

 若菜が投球練習を始めるとそのボールにスタンドがどよめく。以前からも驚かれてきた若菜の速球だが、公式戦ということもあり、さらに大きなどよめきになる。

 投球練習が終わると共にマウンドに真弓が駆け寄り、ボールを手渡す。

「いよいよ、だね」

「うん」

 お互いにグラウンドへ立っていることを噛み締めてから、真弓は守備位置に戻り、若菜はマウンドの土をならし、プレートを踏んだ。


「プレイ!」

 審判が右手を出して告げると、若菜の第1球が真弓のミットめがけて投じられる。

「ストライク」

 速球が決まってワンナッシング。2球目は高めのボール球、これに手を出して2ストライク。最後の速球に対しても打者のバットは空を切った。

「ストライク!バッターアウト!」

 続く打者の名前がアナウンスされ、打席に入る。

「へえ、あのピッチャー、いい球投げるじゃん」

 発言の内容とは裏腹に軽い口調で江藤は真弓に話しかける。その発言を聞いた真弓も江藤に返答する。「もうなめた態度では挑ませないよ」とだけ。


 初球はストレート、これを見送って1ストライク。2球目がファールとなり、早くも追い込んだ。

 3球目は前の打者が空振りした高めのボール球、しかし、江藤はこれを見送って1ボール2ストライク。さらに外角に1球外して2ボール2ストライクとなる。若菜たちが投じたラストボールは江藤のバットを交わすように変化していった。

「(スライダー……!)」


 ついに習得したスライダーで空振り三振に打ち取り2アウト、しかしまだ安心はできない。後ろには金田が控えている。

「なかなかやるじゃん、あいつを三振にするなんてな」


 若菜真弓バッテリーの初球は外角にボール1つ分外したストレート。あわよくば空振りを狙う釣り球だが、これを見送って1ボール。

「(彼同様、選球眼はいいみたいね)」

 2球目となったストレート、金田はバットに当てる。打球は三塁側へのファールボールになった。

「(まだ遅れぎみか、打席に立ってみると思った以上速く感じるな……)」

「(遅れてた、次は合わせようとしてくるはず、それなら)」

 若菜は真弓から出されるサインに頷いて3球目を投じた。それは金田が待っていたストレートではなく、カーブであった。タイミングを外された金田は手を出せずに見送り。1ボール2ストライク。若菜たちは金田を追い込んだ。

「(外したいけど、読まれてそうだね)」

「(ここで決めにいこっか)」

 若菜が投じたラストボールはストレート。金田はスイングするも当てることは出来なかった。


 空振り三振で3アウト。若菜は続く9回も難なく抑えゲームセット。

 3-2、ラムタラ学園は1回戦を突破した。

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