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success!  作者: kimberlite
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episode11・強豪との練習試合(1)

 日曜日、ラムタラナインは西優学園からの送迎バスに揺られ、西優学園のグラウンドにやって来た。


「すげぇ」

「ナイター設備もある」

 強豪校とあって、グラウンドをはじめとした設備がハイレベル。部員たちはそれを見て、感嘆の息を漏らした。

「あれ、キャプテン。氷室と上杉は?」

 若菜たちがいないことに気がついた島岡は今井に問いかける。

「ああ、あいつらなら先に着替えてもらってるよ、そろそろ来ると思うのだが……」

 今井はそういって、三塁側のベンチの方をみる。しかし、若菜と真弓はまだ来ない。今井たちも制服なので、早くユニフォームに着替えて、ウォーミングアップを始めたいのであった。

 そう思っていると、ベンチに人影が現れる。若菜と真弓だ。


 男子部員たちも着替え終わると、ラムタラナインはウォーミングアップを始める。

「弱小にしてはやるな」

「まあ、俺たちも始めるか」

 その様子をみている相手ベンチの選手たちは思い思いに感想を語る。すると、年配の男性が渇をいれる。

「たとえ相手が格下でも、なめてかかるなといってるだろ!負けたら追加練習だ」

 その言葉をきっかけに部員たちも気合いを入れる。西優の選手たち。伊達に強豪校、その体つきは祥村の選手たちに比べるとかなり鍛えられていた。いくら祥村との練習試合に勝って勢いがあるとはいえ、よくて2回戦といったような進学校と、甲子園にも幾多の出場経験がある強豪校では格が違う。果たして勢いだけでどこまで食い下がるか、若菜たちは強豪に通用するのか、審判が選手たちを集めた。


「礼!」

 ラムタラVS西優の試合が始まる。先攻は西優、先発は背番号1の早瀬。若菜と真弓は再びベンチスタートとなった。

 先頭バッターへの初球、甘く入ったストレートは三遊間を破るかと思われたが、三塁手の今井が飛びつきサードライナー。この試合の初球から今井は特に気合が入っている。

「ワンナウト! ピッチャー打たせていこう!」

 今井の掛け声でリラックスできたのか、早瀬はこの回、3者凡退の見事な立ち上がりを見せた。ベンチ内のムードも高まる。しかし、それらのムードは相手投手の投球練習によってさらに盛り上がる。

「おいおい、背番号が2桁だぞ。控え投手じゃん」

「あれなら真っすぐなら氷室の方が速いな」

 チーム内にも相手投手を打ち崩そうと気合が入り、1回の裏の攻撃が始まる。しかし、現実はそう甘くなかった。

「ストライク、バッターアウト!」

「ストライク、バッターアウト!」

「ストライク、バッターアウト!」

 3者三振に切って取られ、あえなくラムタラ初回の攻撃が終わる。

「厄介だな、あのスローカーブ」

「緩急に加えて落差もある」

 ベンチ内では相手投手の決め球、スローカーブに対して厳しい目線で見ている。真っすぐはさほど速くないが、スローカーブとの緩急でそれを補う投球術にしばらく苦しめられそうだ。若菜は早瀬の方を見る。この展開では早瀬の踏ん張りが鍵になる。そう感じてか無意識のうちに彼の方を見やる。その視線に気が付いた早瀬は若菜に力強く言う。

「こういう展開で踏ん張れないんじゃ、誰かさんにエースの座を取られるからな」

 そういって、早瀬は2回のマウンドへと向かった。

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