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War King(戦王)  作者: チャラン
第五章 ホークとカイト

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第二十七話 二人が祈る教会

 夏祭りのリゾレッタ商店街……。


 通りには、色々な出店が並んでいた。ちょっとした食べ物、出店ならではの玩具など売っているものは様々だった。


「ねえ! ホーク見てよ! 色々珍しい物があるわよ!」


 レンは嬉しくて仕方がないようだった。ホークはレンが楽しいならいいやと思っていた。ホーク自身も楽しくないわけでもないのだが……。


「何か買ってやろうか?学校から給金が出てるからそこそこ金を持っているんだ。ちょっとした物なら買ってやれるぞ」

「無理してるんじゃないわよね?」

「してないしてない。してないけどあんまり高いのは勘弁してくれ」

「本当に買ってもらってもいいのね。じゃあ……」


 ホークとレンは安価なアクセサリーを売っている出店の前に来た。


「いらっしゃい。安いし綺麗だよー。何が欲しいのかな? お嬢さん?」


 レンは暫く迷っていたが、小さくて綺麗な石がアクセントになっているネックレスを選んだ。


「ホーク。これ買ってもらっていい?」

「いくら何でも安すぎじゃないか? それ?」

「いいのよ。これに決めた」

(僕よりケチかも知れないなレンは)


 ホークはそう思いながら財布から金を取り出して、出店の店主に代金を渡した。


 店主は代金を受け取ると、ネックレスをレンに手渡した。レンは早速つけてみた。


「有難うホーク。ホークにこういう物、買ってもらったの初めてよね。そういえば」

「安すぎるけどな。喜んでくれたのなら良かった」

「十分過ぎるよ、これで」


 そう言うとレンは再びホークに手を差し出した。ホークも今度は何も考えずにレンの手を優しく握った。




 二人は手を繋いだまま、教会に向かった。教会は祭りの時は夜、リゾレッタの人達が協力して、蝋燭などでライトアップされる。


 教会の作りに、ライトアップが映え何とも美しい光景になっていた。


「綺麗ねー。初めて見るわけじゃないんだけど。お祭りのたびに、何回見ても飽きないわ」

「こういう時の教会っていいよな。僕も好きだよ。この眺めは」


 二人が暫く、教会の美しさに見とれていると、後ろからポンとホークの肩を叩き、話かけてきた青少年達がいた。


「ようホーク。上手くやっているな」


 話し掛けてきたのはカイトだった。ケルトとゾルカスもいる。


「上手くやるも何もないよ。普通にしてるだけさ」

「うん。普通に手を繋いでいるな。いいことだ。じゃあこの後も上手くやれよ」

「……後は教会に入って、お祈りして帰るだけだよ。変な気を回すな」


 ホークの言葉にカイトは、はははっと笑いながら手を振ってその場を立ち去った。ケルトとゾルカスも少し笑いながらカイトの後に続いた。


「何なのあれ?」

「デートの邪魔はしたくないらしい。あいつらなりに気を回しているんだろう」

「ふーん。まあいいわ。中に入ってお祈りをしましょう」


 二人は教会の中に入って行った。


 中も蝋燭の光があちこちにあり、特に祈りの間には大きな燭台に光が灯っていた。その光の守りのためにシージャがついていた。


「ホーク! よく来たな。おや? レンも一緒かい?」

「デート中というやつさ」

「……デートしている本人なのに、他人ごとみたいに言うなあ。お前らしいと言えばお前らしいが」


 二人の会話にレンが割って入った。


「シージャ。見て見て。ホークが買ってくれたのよ」


 そう言って、レンはさっき出店で買ったネックレスをシージャに見せた。


「へえー。ホークが女の子に何かを買ってあげるというのにまず驚いたよ。大分考え方が変わったんだな」

「変人みたいに言うなよ」


 ホークの返答にシージャは笑ってしまった。


「まあ何だ。お祈りに来たんだよな。静かに見ているから二人でお祈りをしていってよ。多分いいことがあるよ」

「多分……ね。神職の卵に教会で多分ご利益があると言われるのも珍しいよな。じゃあ、おすすめ通り祈らせてもらおう」


 ホークはレンを促して、祭神の女神像の前に二人で並んだ。そして二人で手を合わせて祈った。


 暫く祈った後、二人はほぼ同時に顔を上げた。


「ホーク?」

「なに?」

「何て祈ったの?」

「多分レンと一緒のようなことを祈ったんじゃないかな?」


 ホークがそう言うとレンは微笑みを浮かべホークに手を差し出した。また、ホークはその手を握った。


 側らで見ていたシージャは、何となく満足そうだった。

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