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空海と筆 〜真言宗始まってました〜  作者: moca


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80/85

番外編その①:影身とは 影身するということです

本編完結したので 番外編

今日はその①

なお時空列は考えないものとする


外伝①:影身とは 影身するということです


いやだいやだいやだいやだ

やだやだやだやだやだやった


筆「なんなんですのもう」


起床  


卯一つ時(5:00~5:30)

全体体操(寺) 

マラソン(七里結界のメンテ) 

 ※ 結界を“正方形”と仮定した場合

   一辺= 27.3 ÷ 4 = 約 6.8 km

   一周= 約 27.3 km の 山道


朝の修練(密教)


辰一つ時(6:00~6:30)

朝(斎食・さいじき)

粥(米を薄く炊いたもの)

漬物(大根・菜っ葉)

木の実や山菜(季節による)


巳一つ時(7:00~7:30)

三密行 

(身密・口密・意密をそろえて仏と一体になる修行。)


未一つ時(13:00~13:30)

昼(中食・ちゅうじき)

玄米の飯

味噌汁

煮物(大根・里芋・ごぼう)

豆類(大豆・小豆)

海藻(昆布・わかめ)

※健康のために魚が出ることもある


未二つ時(13:30~14:00)~

修練および絵画制作・仏像制作

別当としての仕事

真言宗としての仕事

行政からの依頼

個別案件

地元案件


亥一つ時(21:00~21:30)

晩(薬石・やくせき)

薄い粥

梅干し

野草の汁物

※“薬石”=夕食は薬のように軽く、の意。


亥二つ時(21:30~22:00)~

終わらない仕事の続き


寅一つ時(1:00~1:30)

就寝 

未来のように布団なぞない。

寝床は藁である。

その上に布、もしくは袈裟。

もう慣れたけどね。


こんな生活 耐えられないの~

いや生活は耐えられる。耐えるとき、耐えれば。


じゃない。仕事だよ仕事。



【別当の仕事一覧(平安初期・空海時代)】

■ 寺務総括(寺の運営全体)

■ 僧侶の統率・人事

■ 儀式・法会の総指揮

■ 財政管理

■ 荘園・土地管理

■ 建物の維持・修繕

■ 朝廷との交渉

■ 民衆対応(祈祷・相談・トラブル処理)

■ 修行制度の管理

■ 文書管理・記録作成

→ 一人で全部やる“超ブラック役職”



【真言宗トップ(宗祖・大阿闍梨)の仕事】

■ 教義の体系化

■ 儀礼・修法の統一

■ 僧侶の教育・育成

■ 組織の統率

■ 経典・法具の管理

■ 国家との関係構築

■ 寺院の建設・運営

■ 民衆救済

■ 文書作成・記録

■ 後継者の育成

→ 宗派そのものの中心。ブラックの上位互換。



【朝廷からの行政依頼】

■ 国家鎮護の祈祷

■ 災害・疫病時の特別祈祷

■ 皇族の病気平癒祈祷

■ 仏教政策の助言

■ 国家寺院の管理

■ 密教儀礼の国家標準化

■ 外交儀礼・国家行事

■ 奏上文・報告書作成

■ 僧侶資格認定

■ 寺領行政

→ 宗教行政の半分を丸投げされている。



【個別案件(朝廷・貴族・寺院)】

■ 皇族の急病

■ 天皇の御願成就祈祷

■ 雨乞い・止雨

■ 地震・疫病の鎮護法会

■ 外交使節来日の祈祷

■ 寺領争いの調停

■ 火災・倒壊後の復旧指揮

■ 大規模法会の総指揮

■ 密教儀礼の監修

■ 阿闍梨認定の審査

■ 寄進物の受領

■ 災害救済の指揮

■ 奏上文の作成

■ 法具・経典の鑑定

■ 宮中の不吉兆の相談

→ もはや“宗教版の内閣府”。



【庶民からの個人案件】

■ 病気平癒

■ 出産祈願

■ 供養・葬儀

■ 家の厄払い・土地の祓い

■ 災害後の相談

■ 迷信・怪異の相談

■ 失せ物探し

■ 商売繁盛・豊作祈願

■ 縁談・家庭問題

■ 旅の安全祈願

■ 学問成就

■ 薬草・治療相談

■ 懺悔・心の悩み

■ 道中の相談

→ 庶民の生活全部が流れ込む。



【地元団体からの依頼】

■ 村落全体の厄払い

■ 農耕儀礼(雨乞い・虫除け)

■ 祭礼・年中行事の導師

■ 橋・井戸・倉・堤防の祓い

■ 災害後の復興祈願

■ 村境・土地の怪異相談

■ 水利・境界争いの調停

■ 共同墓地の供養

■ 講義依頼

■ 村の安全祈願

■ 名主の葬儀

■ 宝物の祓い

■ 共同作業の開始儀礼

■ 村の願文の代筆

→ 村の運営そのものが依頼される。



さざーっと出しただけで こんなにあるのぉぉぉ(涙)


やってられるかーってなるでしょ。

いやなる。なれよ。あきらめんなよっ。なるんだよっ。


筆「はぁ、まあ、言ってることは理解できます。」



つまりだ筆ちゃん。

もうむりまじむりしんどいつらいむりむりかたつむり。おk?


筆「だれかに投げれば?」


それが出来たら苦労しないっ(キリッ)


つまりだ。問題は、俺が一人。そう、一人なのが悪い(斜め上)


ようするに――分身、だっ。


筆「わかったようなわからないような……先に言っておきます。無駄ですよ」


やってみなければわからんだろう★


俺はだれだ。そう、俺だ。つまり――

俺の名を言ってみろぉ~~~

へんじょぉこんごおぅぅぅぅぅ



オン・アボキャ・ベイロシャノウ・マカボダラ・

マニ・ハンドマ・ジンバラ・ハラバリタヤ・ウン

(大日如来の根本真言)


筆「また……これはまた長いの始めましたわねぇ」


ア字本不生、影身無量に現ず。

(ア=宇宙の根源。そこから影が生まれる)


アー・ヴァ・ラ・ヒー・ベイ

四方結界、影を成せ。

(四天王の種字で影身の形を固める)


遍照金剛、法界に影を放つ。

(空海=遍照金剛の影身顕現)



よし 分身できた★


「よう 俺」

「ああ 俺」

「どうすんだ?俺」

「まあ 出来たよな 俺」

「なるようになるさ 俺」

「ちくわ大明神」

だれだいまのっ


よし。さすが遍照金剛。不可能を可能にする男。そう、俺。


じゃあ仕事の割り振りしまーす。


「え?やだ」

「なんで?お前やれよ」

「ああごめん 今忙しい」

「今日は無理かなって」

「諦めるな 自分を信じて自分でやれ」

「おかゆたべたい」

最後誰だっ


筆「だから無駄だと………」


分身が無理で修行が無駄じゃなくて、

仕事の割り振りでこうなるから無駄ってことだったのねぇ。


いやいやいや、まじでやれよっ。

おれも終わらないから、がんばるからっ。


「「「「「じゃあ俺 巫女担当で」」」」」

「筆ちゃんぺろぺろ」

だから誰だおまえっ


ああもう。

①は朝廷へ ②は東寺で仕事 ③はちょっと村いってこい

④はそこの葬儀に ⑤は報告書の作成 ⑥は筆ちゃんのごきげんとり


俺はちょっと頼まれてた、

讃岐の善通寺の地鎮祭で使う護符書きにいってくるわ。

あとちゃんとやれよな。じゃあ。


ワープって便利よね。


「遍照金剛様 こちらに札の作成をお願いいたします」


かくして、同時多発的に空海が目撃されるという、

とんでも伝承の幕開けである。


番外編 その2 につづく



※【影身えいしんとは】

■ 本体の“影”として現れる働き

■ 分身・化身の一種

■ 密教の修法にも登場

■ 空海(遍照金剛)にも適用可能

【結論】

影身=“密教的に正当な分身”。


影身とは 分身とは

讃岐に飛んだ空海に襲い掛かる試練とは


次回 弘法の筆が誤り  誤字にあらず


この次もサービスサービスー


※なお コメントがついたら投稿がはやまるかもしれません

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