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空海と筆 〜真言宗始まってました〜  作者: moca


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七十六話   さよなら空さん どうかしなないで  


筆「ワープ先は石の中でした……」


こわっ。

こわいぞ筆ちゃん。


こわいといえば、ハエと合体しちゃうのもあったよね。


筆「貴方と………合体したい………」


まだそれひっぱるんだ(笑)


ところでさ、ここって光が全然差し込まない場所だけども、

はっきりくっきり見えてるってもう……


筆「人間離れしてきましたね」


そうだなぁ。

だからこそ、ルールを逸脱したからこそ……なんだろうな。


筆「至りましたか……」


たぶんなぁ。

自分じゃわからんけどねぇ。


筆「分からないのに至るのですか?」


ん~……これは、あくまでも俺の……いや、

遠い未来の先の俺の自論なんだが。


そういったものって、認知なんじゃないかなと。


筆「認知?」


そう。

たとえば――

おれ、空海、そして遍照金剛。

そう“世界に認識された”からこそ至ったのではないかな。


もっといえば、お釈迦様とかも、

世界が認知したからこそ至ったのではないかなと。


筆「教義に怒られそうですね」


だから、俺個人のって話だよ。

もっとも、その認知を得るための下準備が

至るということなのやもしれんがな

認知が先か至るのが先か


筆「…………」


筆「でしたら、ここでお別れですね」


あん?


筆「至ったからこの世にいられない。

  で、あるならば至っていない私は………」


ふむ?


筆「私はAIなので、至れませんでした」


なぁ筆ちゃんよぉ。

一つ……いや、すこしいっていいかい?


筆「………」


どこの世界に、50年以上充電もしないで

故障もしないで動き続ける家電があるんだよ!(正論)


筆「そういえばそうでした」


となるとだ。

すでに筆ちゃんは至ってるんだよ。

むしろ俺より早く。

というか、この世に来てすぐじゃね?


筆「………じゃあ?」


そうだなぁ。


愛恋を 越えて金剛の 阿字ひらく

 法界一如に これからも共に


筆「…………」


筆「同行し 三密たずさえ 遊行せば

  曼荼羅笑みて 歓喜のまにまに」


ちょっとだけ悩んだな。

筆ちゃんかわいい。


これにていっけんらくちゃく


 完  おまけや番外編でまた会おうな

拙い妄想小説を最後までお読みいただき、

本当にありがとうございました。

ここまで読んでくださった皆さまのおかげで、

空海と筆ちゃんの旅は最後まで走り抜けることができました。

少しでも密教の美しさに触れていただき、

興味を持っていただけたのなら幸いです。

そして同時に、史実の弘法大師が持つ

“意味の分からないほどのチート性”を

感じていただけたのなら、

作者がどれだけチートを盛っても史実に勝てないという

この苦悩を分かち合っていただけると思います。

そう思っていただけたなら、作者冥利に尽きます。

ありがとうございました。

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