第五十九話 瞬間 心重ねて おまえまじでいいかげんにしろよ
はい どうも僕です。
現在東寺に監禁されてます。
なんでしょうか、監視員が多いんですよね。
いや仕事してるから監視員じゃないとは思うのですが、
なんですかね、この「ただ黙って仕事しろ」という空間は。
ブラック企業でももう少しこう、騒音というかなんかあったと思うのですが。
人の目の 絶えず見守る 御堂にて
声なく務む 我ぞ囚われ
空海 こころの詩
筆「こいつほんま」
「 さて拙僧はそろそろ祈りの儀に参ります
皆皆様もそれぞれ励みますように」
俺的意訳:
もーまじむり つーかーれーたー
だもんで昼寝ゴロゴロたいむいくから こっちくんなよー?
たまに思うが、俺天才じゃね?密教的に。
筆「密教は修行も秘密ですからね」
ほんと密教でよかったよなー(感激)
ポクポクポク チンチチンチンチン(あの仏具)
やって逝こうぜ 別当★
書類を流せ 別当★
リズムに乗って 別当★
寺の報告 別当★
僧侶の人事 別当★
伽羅の改修 別当★
あ~AHA~ はたらけど~
あ~AHA~ らくにならず~
あ~AHA~ かたしても~
つみあげられてく 書簡★
チンチンチン ポッポクポック
ポクポクポク ポンポポンポンポン
手紙を送るぜ 別当★
裁判するぜ 別当★
お金の管理も 別当★
地域の見回り 別当★
荘園管理も 別当★
お公家の陳情 別当★
あ~AHA~ おわらない~
あ~AHA~ このしごと~
あ~AHA~ おれのなは~
遍照金剛 空海!
チンチンチン ポッポクポック
ポクポクポク ポンポポンポンポン
筆「なにをしているのですかあなたさまは(呆)」
俺の気持ちを歌にしてみた(ドヤ)
――空海君の知らない世界★
とある高僧(役人)
空海殿が御堂の奥へと姿を消されたのち、
我らはしばし、その場に立ち尽くした。
静寂。
東寺は常に静かである。
だが、この静けさは違った。
空気が張りつめ、
まるで山そのものが息を潜めたかのようであった。
やがて――
ポク……ポク……
チン……チンチン……
あの仏具の音が、
御堂の奥より微かに響き始めた。
しかし、それは我らの知る法会の拍子ではない。
一定の間を置きながら、
時に早まり、時に遅れ、
まるで心臓の鼓動のように脈打つ。
その音に合わせるように、
空気が震えた。
御堂の柱が、
灯火が、
壁に掛けられた曼荼羅までもが、
その拍子に呼応しているかのようであった。
「……これは……」
誰かが呟いた。
声は震えていた。
密教の法は深い。
だが、あれは――
あれは、我らが知るどの法とも異なる。
音が重なるたび、
胸の奥がざわめき、
背筋に冷たいものが走る。
恐れではない。
畏れである。
空海殿は、
ただ祈っておられるのではない。
あれは――
**世界の理を、音で動かしている。**
そうとしか思えぬほどの、
圧倒的な“何か”があった。
御堂の扉は閉ざされている。
だが、
その向こうに広がる世界は、
我らの知る東寺ではなかった。
「……空海殿は……
いったい、何を見ておられるのだ……」
誰も答えられなかった。
ただ、
音だけが響き続けた。
ポクポクポク……
チンチンチン……
ポンポポンポン……
その拍子は、
やがて我らの心臓の鼓動と重なり、
気づけば全員が息を呑んでいた。
あれは祈りではない。
修行でもない。
――あれは、創造だ。
空海殿は今、
密室の中で、
何かを“生み出している”。
我らには見えぬ何かを。
理解の及ばぬ何かを。
ただひとつだけ確かだった。
**あの御方は、我らと同じ僧ではない。
あれは、密教そのものだ。**
第五十九話
瞬間 心重ねて おまえまじでいいかげんにしろよ
おわり
新たる指令 それは そんなことは……
次回
第六十話
定額サービスってこの時代にもあるんですか?(真)




