30:妖精さん達と道案内ですわ
「それで…妖精達を助ける為にこうなった、という事ですか?」
「へ、へえ…大変な目にひゃいましたふぁ」
妖精さん達に弄り回されたり駄目な所を沢山吸い付かれてしまったりして腰が抜けている私はベチャベチャになったまま立ち上がる事が出来なくなっていたのですが、そんなタイミングでレスリーナちゃんが呼びに行ってくれていたアンジェリカ達が帰って来まして……時間がかかったのは少し離れた所で肉人形と遭遇していたからなのですが、あられもなく悶えていた時に戻って来なくて本当に良かったと思いますわ。
「つーか、乳を与えていただけなんだろう?なんでそんな状態になってんだ?」
「うむ、それになんだろう…アリシアを見ているとドキドキする、これも魔法か何かなのか?」
「お嬢、それはきっと発情期という奴で…こう、男と女がズッコンバッコンしたら治りま…ってぇええ!?何でいきなり殴るんだよ!?」
「お前が碌でも無い事を教えようとしているからだ!毛無しの前でみっともない真似をするな!」
「てーな!そんなご高説をのたまっているお前はどうなんだよ?毛無しなんかでチ〇コをおっ立てやがって、胸が大きかったら誰でも…ははぁん、さてはてめぇ…ムッツぐっはぁあああ!?」
「お前も同類だろうが!シレっと俺だけに擦り付けるな!」
顔を赤らめているレスリーナちゃんと碌でもない事で殴り合いを始めてしまったゴロさんとシンデさんなのですが、純真無垢なレスリーナちゃんの教育に悪すぎるような気がして申し訳ない気持ちで一杯になってしまいますわ。
「そっちで暴れている2人の事は置いておくとして…妖精もこれだけ大量に居たらありがたみも何もありませんね」
種族が違っても……いえまあレスリーナちゃんのように人間比率の高い獣人が居るので生理的な感覚が似ているのかもしれませんし、おち〇ち〇をギンギンにそそり立たせている2人を無視してアンジェリカが私の体を綺麗にしてくれていたのですが、周囲には私の聖乳で助ける事が出来た数十という妖精達が群がって来ていまして……。
「です、わね…元気すぎるくらいですし」
わーきゃーと自由気ままに飛び回っている妖精達が意味もなく髪や服を引っ張って来ていますし、フラフラと何処かに行こうとしている子がいたりいきなり現れた獣人達に怯えている子がいたりと気持ち的には幼稚園の保育士さんになってしまったような気持ちですわ。
「すみません…その、アリシアのあんな姿を見たらどうしても」
「ち、違いますのよ?私の発言は別にそういう意味では!?」
髪を乾かしてくれていたアンジェリカは戦闘時の興奮やらいろいろな事情で股間が大変な事になっておりまして、そんな子犬みたいな顔をされたらこっちまでムズムズとしてきてしまいますわ!
「ん~?ここからも甘い匂いがする~」
「あ、ちょっと…なに、んッ…待ってください、そんな所を扱いては!?」
なんて会話をしておりますと、色々な我慢をさせてしまっているアンジェリカのお〇んぽに興味を持った妖精達が「わー」っと群がって来ていたのですが、力づくで引き剥がす訳にもいかないと躊躇っている間にプニプニとしたボディーでアンジェリカのモノを扱き上げたり滲んで来てしまっている先走り液をペロペロと舐め取られたりしているとあっさり聖氣を吐き出してしまい……。
「こらー!いくら美味しそうだからって勝手にペロペロしたりしないのー!悪戯禁止ー!も~…そんな勝手気ままをするんだったら次大変な目にあっても助けてあげないんだから!」
そんな感じでエッチな妖精さんにたかられているアンジェリカなのですが、マリーメリーことマリーちゃんが小さな妖精達を叱って纏めあげようと頑張ってくれておりまして……その姿が健気すぎてとっても可愛らしいですわ。
(妖精には上下関係が存在しないという事でしたが…年齢や性格による違いがありますのね)
その辺りの違いで自然と役割が決まっていくといいますか、妖精達の中でも面倒見が良くて皆のお姉さんでもあるマリーちゃんが小さな妖精達の纏め役なのかもしれません。
因みにマリーちゃん達がこんな所に居るのも不帰の森からフラフラと迷い出てしまった小妖精達を追いかけて来た結果であり……実はマナの濃度が著しく低下している森の外では長く生きられないという危険な行為だったのですが、居ても立っても居られずマリーちゃんまで飛び出して来たのだそうです。
(それで肉人形達に襲われている小妖精達を見つけまして、引き離そうと逃げた先で私達に出会った…という事ですのよね)
ワイワイと騒いでいる姿を見ているとあまり実感がわかないのですが、マリーちゃんもなかなかの苦労人のようで……とか感慨に耽っておりますと、散り散りになりかけていた小妖精達を纏めあげ終わったマリーちゃん達が戻って来ていました。
「ごめんね~この子達って生まれたてだから自由気ままで…でも悪気はないのよ?だから少しくらいやんちゃをしても許してくれると嬉しいかな~なんて?」
そんな風にマリーちゃんが可愛らしく小首を傾げて人畜無害さをアピールして来ていたのですが……。
「ええ、悪気がないのは何となくわかっておりますし…アンもそろそろ許してあげてもよろしいのではないかしら?」
「わかっています、これは怒っているというより…自分の不甲斐なさに衝撃を受けているといいますか、アリシアの前で無様に…その…」
人前で無理やり絶頂させられたアンジェリカがへこんでおりまして……そりゃあ騎士として自戒に自戒を重ねた上であっさりといかされたのでは立つ瀬がないという事なのかもしれませんが、この子達って聖氣を吸い出す事だけは得意すぎて困ってしまいますわ。
「良かった~アリシア達ならそう言ってくれると思っていたわ!でも迷惑をかけっぱなしっていうのも悪い気がするのよね…そうだ!アリシアって親書がどうとかって用事でセラフィーヌ様やギルバ様の所に行くのよね?本当は勝手に連れて行ったら駄目なんだけど…アリシア達は助けてくれた恩人だし、迷惑もかけちゃったから案内をしてあげてもいいわよ?」
とかいう話をしておりますと、マリーちゃんが案内役を買って出てくれたのですが……都合がいいといいますか渡りに船と申しますか、このままマリーちゃんに案内をしてもらうべきでしょうか?
「その…セラフィーヌ様やギルバ様というのがどのような方達なのかがわかりませんが、不帰の森に棲んでいるエルフの女王様やドワーフの里長でしたらお願いしますわ…って事で、皆さんもそれでよろしくて?」
「アリシアが良いというのなら我も良いと思うぞ?」
「おう、道案内をしてくれるってんなら話がはえーからな」
「毛無しが決めたというのが気に入らんが…案内したいというのなら案内させればいいだろう?なんでいちいち確認を取る必要があるんだ?」
私が勝手に決めてしまったようなものだったので訊いてみると、レスリーナちゃん達は異議なしという感じだったのですがアンジェリカだけがやや険しい顔をしておりまして……。
「その…私としては何故親書の事を知っているのかが気になるのですが?」
「ん?何故って…アリシアから聞いたからだけど?」
そうして色々と問い詰めたい事があるというアンジェリカと不思議そうな顔をしているマリーちゃんの視線が突き刺さって来まして、私は慌てて弁解をする事になりました。
「ご、ごめんなさい…流れでポロっと?」
もしマリーちゃんが悪い妖精だったら大変な事になっていたのですが、口を滑らせてしまったのは私のうっかりミスという事でスルーをしてくれると助かりますわ。
(そりゃあ、私だってあからさまな悪人だったら警戒くらいしますが…良い子のマリーちゃんでしたし)
なんていうよくわからない言い訳を考えていたのですが、私達の安全の為にアンジェリカが怒ってくれているのもわかりますし……しおらしくしていると「仕方がありませんね」みたいに優し気に目を細めて息を吐いていました。
「次からは気をつけてくださいね?アリシアに何かあったら…耐えられる自信がありませんので」
「善処いたしますわ…あと、この空気で言うのもどうかと思うのですが…物凄く見られているのが気になってしまうのですが?」
少しだけ甘い雰囲気になってしまった私達を大量の妖精達が取り囲んでいたのですが、視線の圧力が凄まじすぎて引いてしまいますわ!
「すごーい、爺さまが話してくれた物語のお姫様と騎士みた~い」
「ねー…チューしないの?チュー?」
「しません!って、違いますの、その…ここではしないという意味でして、決してしたくないという訳では!」
なんて妖精達が騒いでいるので落ち着く事ができませんし、隙があったらおっぱいを吸いに来る妖精達に悶える事になるですが、とにかく不帰の森に帰る事になったマリーちゃん達が一緒に連れて行ってくれる事になりまして……。
「人間達には森の顔がよくわからないみたいだけど…一応この辺りからが迷いの森よ!って、いっても、皆が住んでいる場所まではもう少しかかっちゃうんだけど…だからもうひと頑張りね!そんでもってこの辺りからはセラフィーヌ様の魔法がかかっているから私達から離れちゃ駄目よ?迷い込んだら一生迷い続ける事になるか住み着いている魔物達に食い殺されちゃうんだから!」
日を跨いだ次の日、丸一日くらい歩いて不帰の森が見えてきた辺りでマリーちゃんがしつこいくらいに念を押して来ていたのですが、言われてみると空気が変わったといいますか奇妙な魔力が漂っているような感じがすると申しますか……とにかくここから先は気を引き締めておいた方がいいのかもしれません。
「ほー…これは凄いな!力強い匂いだ…が、奇妙な臭いも混じっているな?」
「っすね、何か奇妙な…うげーって感じが?」
「うむ、不快な感じがする…が、毛無し達は感じないのか?」
なんてレスリーナちゃん達も感心したようにスンスンと自然の匂いを堪能していたのですが、途中でくしゃりと顔を顰めてしまいまして……獣人達じゃないと感じ取れない何かがあるのでしょうか?
「臭い?って、あれ、本当だ…この気配は~っと、ねえ、何が起こっているのかを教えて欲しいのだけど…って、ふんふん、なるほど?」
そうして妖精であるマリーちゃんが気配を探ると周囲に生えている木々がザワザワと揺れ始めまして……植物系の魔法なのか生きている木が教えてくれているのかはわかりませんが、きっと妖精由来の何かなのでしょう。
(このレベルになると…女神のチートも利きが悪いのですね)
単純に私が言語だと認識できていないのかそれとも伝心系の魔法に該当しているのかはわかりませんが、とにかく身振り手振りで意思疎通をはかっていたマリーちゃんがビックリ仰天していました。
「大変、またあの変なのが来ているんだって!」
「変なの…っていうのは、帝国軍の肉人形の事ですか?あの…ブヨブヨとしている?」
「うんん、そっちとは違う…って!?」
肉人形だと伝わるのかがわからなかったのですが、形容しがたい形状をしている肉の塊の事かと訊いてみるとマリーちゃんが首を横に振りまして……とかいうタイミングでどこか遠くの方からドドーン!と大きな爆発音が響き渡り、驚いたマリーちゃん達が私の後ろに隠れてきまして……服の中に入り込もうとしている子がいたりするのですが擽ったいから止めて欲しいですわ!
「うっお…なんだ?ゾワっとしたぞ?」
「魔法攻撃による爆発ですね、なかなかの使い手のようですが…どうしますか?」
「勿論…行ってみますわ!」
どうやら到着早々大変な事が起きているようですし、私達は装備を整えたり騒いでいる小妖精達を宥めすかしたりしながら爆発音のした方向に向かってみる事にしました。




