29:倒れていた妖精さんですわ
(ふ、わ~…流石異世界ですわ、妖精なんていう存在が普通にいたりしますのね)
肉人形が群がっていた辺りの木の根っこの近くに透明な羽を持つ身長15センチくらいの妖精さんが倒れていたのですが、サラサラとした金髪に薄ピンク色のワンピースといったどこからどう見ても妖精さんという見た目に一種の感動にも近い感嘆の溜め息を吐き出してしまいました。
というより肉人形がこんな所に居た理由が謎だったのですが、もしかしたらこの妖精さんを追いかけて来ていたのかもしれなくて……なんて事を考えておりますと、レスリーナちゃん達やアンジェリカも驚いていたのでもしかしたらこちらの世界でも妖精という存在は珍しいのかもしれません。
「その…もしかして、妖精が人前に出て来るっていうのは珍しい事なのかしら?」
「珍しいな、我は始めて見た…たぶん父様も見た事が無いと思うぞ」
「はい、このような妖精族は心の清らかな人間の前には姿を現すという伝承が残っておりますが、姿をくらませる魔法が使えるのでよほどの事が無ければ人前に出て来る事は…そもそも人里離れたマナの豊富な秘境に住んでいるという噂だったのですが、不帰の森がその秘境だったという訳ですね」
なんてアンジェリカ達からしても妖精という存在は珍しいようで……。
「あら?という事は…私達は妖精公認の心が澄みきっている人間という事でよろしいのかしら?」
「ちげーだろ、どう考えても異常事態だからで…なんたって俺にもそのチビっこいのが見えているからな!」
なんて場を和ませようと思って冗談を言ったら灰色の枯れ木をオーバーリアクションで示しているゴロさんにツッコミを入れられてしまったのですが、少しくらいは夢を見させてくれても罰は当たらないというものですわ。
「言われなくてもわかっておりますわ、というより妖精の姿が時々透けているように見えるのですが…これが姿をくらませる魔法というやつなのかしら?」
スゥーッと消えかけているとか力尽きかけているような消え方なのですが、妖精という存在を初めて見たのでこれが正常なのかどうなのかがわかりませんわ。
「いえ、これはたぶん…マナ不足かと」
「マナ不足?に、なると…どうなるのだ?」
アンジェリカが妖精の状態を確かめながら透けている原因を突き止めていたのですが、よくわからないとレスリーナちゃんが首を傾げておりまして……どうやら妖精というのは精霊とか精神体に近い存在のようで、エネルギーが切れて体が維持できなくなってしまったら消えて無くなってしまうような儚い存在なのだそうです。
「ようするに、人間でいうところの魔力切れが存在の消失に繋がるという感じでして…妖精達は花の蜜などから自然界のエネルギーを取り入れているという話を聞いた事がありますので、その力が切れかけているのだと思います」
「と、なりますと…普通の方法では治して差し上げる事が出来ない…という事ですか?」
「ええ…難しいかと」
そんな話をしている間にアンジェリカが治癒魔法を使っていたのですが……アンジェリカの治癒魔法は火属性寄りの肉体を活性させる事によって自己治癒能力を最大限にするというものでして、活性化させる肉体を持たない妖精には効果が薄いのだそうです。
「魔力を送っているので延命くらいはできるのかもしれませんが…根本的な解決にはなりませんね」
流石に妖精なんていう不思議な存在が相手ではアンジェリカもお手上げといった感じですし、雁首を揃えてどうしたらよいのでしょうと唸っておりますと、治癒魔法を受けて少しだけ回復した妖精さんが呻くように口を開きまして……。
「・・・・」
(えっと、何かうわ言のように囁いていますが…花?の、匂い…ですか?そんな物がどこ…ひゃん!?)
大きさが大きさなので本当に囁くような小さな呟きだったのですが、周囲は肉人形達に精気を吸われた枯れた森が広がっていますし……よくわからないと首を傾げておりますと、最後の力を振り絞った妖精さんが私の胸にフワリと飛び込んできました。
そうしてモニャモニャと体全体を使っておっぱいを揉みしだいて来たので変な声を出してしまいそうになったのですが、いったいどうしたというのでしょう?
「どうした?アリシアのおっぱいでも欲しいのか?」
なんて素朴な疑問といった感じでレスリーナちゃんが呟いていたのですが、その言葉にアンジェリカが目を瞠りまして……。
「もしかしたら…花の蜜の代わりにアリシアの聖乳が欲しいのかもしれませんね」
「ああ、なるほど、それなら…って、事になりますの?」
そういうノリとか流れとかで「仕方がありませんわ」とか言いかけてしまったのですが、揃いも揃って私の胸をガン見してくるので反射的に胸を庇ってしまいました。
「ああもう、わかりました、わかりましたから…流石にジッと見られたままでは落ち着きませんわ!妖精に聖乳を与えてみますので少しの間離れていてください!」
おっぱいをあげるのは十歩くらい譲って仕方がないとしても、皆に見られながらというのは恥ずかしすぎますわ!
「そう…ですね、私達は敵が残っていないのかの確認をしてきましょう…もしかしたら別の肉人形がうろついている可能性もありますし…レスリーナは念のためアリシアと妖精の様子を見張っておいてもらってもいいですか?」
「わかった、任せろ…ゴローとシンデも頼んだぞ?」
「お嬢が言うんだったら行ってくるけどよ~…見ていても減るもんじゃねーのによくわかんねー事に気を使うんだな」
「まったくだ、毛無しの考えている事はよくわからん…それだけデカければむしろ誇らしいのではないのか?」
とかいう訳でアンジェリカと色々と出し切って若干フラついている男性陣が離れていく事になったのですが、価値観の違いから不承不承という感じでしたし……とにかく人命?もかかっているので早速聖乳を与えてみる事にしましょう。
(とはいえ、野外で授乳をというのも…恥ずかしいものがありますわね)
野外で胸だけをさらけ出しているという状況に対する羞恥心で乳首がツンと立ち上がってしまいますし、妖精さんがおっぱいを吸いやすいようにはだけさせている様子をレスリーナちゃんに見られていると身体の奥底からムズムズとした感情が湧き上がってきてしまい……いえまあこの妖精さんが敵だった場合は何とかしてもらわないといけなくなってしまうのでしかたがない事なのかもしれませんが、ジロジロと見られ続けているというのも緊張してしまいますわ。
(んっ、あ…吸い付きましたわ、でも…チロチロと舐められると…ああ…あまりカミカミしないでくださいませ)
そんな状態で乳首を近づけると反射的に咥えられまして……妖精さんの小さな口で必死に吸い上げられるとキューっと首筋の奥の方が痺れてムズムズとして来てしまいますし、ただでさえ神躯の影響で敏感になり過ぎている乳首を米粒より小さな歯で甘噛みされたり舐められたりすると妙な気分になって来てしまい……もっともっとと舌先で転がされながら急かすように啄まれるとおっぱいの奥の方がフワフワとしてきて下着が濡れてきてしまいました。
(あッ、やぁんッ…そんなに強…くぅ、裏っ、の…付け根をチロチロとするのは…駄目、です…わぁああ…ぁあ~っ!?ちっ、ちくびッ、だけ…んっ、イってしまい…くぅぅううんん、駄目駄目、レスリーナちゃんが見ているというのに、それだけは駄目ですわぁああ!?)
我慢しようとすればするだけフワフワとした感覚に腰が浮いてしまい……絶頂にも似た射乳感に身体が強張り吸い付かれている反対の胸を弄りたくなってしまいますし、股間の上に当ててしまっている手をモジモジとさせる事で得られる中途半端な刺激に身体が震えてしまいます。
「おお…本当にアリシアは乳が出るのだな…でも、なぜだ?アリシアを見ていると顔が火照って股の辺りがムズムズとしてくるのだが?」
そうして私がモジモジとしすぎていたせいだと思うのですが、まだ幼いレスリーナちゃんが頬を染めながらそんな事を言っておりまして……その感情を説明するのは難しすぎるので何て言ってあげればいいのかがわかりませんわ。
「その…そへは、その…色々とありますにょ…レスリーナちゃ…んっ、も!大人になったらわかりますわ」
なのでフニャフニャとした言葉で誤魔化しておいたのですが、とにかく聖乳を吸った妖精さんの体が安定して来ておりまして……。
「ん、ちゅぱ…んー?甘い?って…人間!?」
ようやく意識がハッキリとしてきたのか妖精さんが目を瞬かせていたのですが、焦点が合ったら合ったらでビックリ仰天したという感じでピューっと離れて行ってしまい……騒げるだけの元気が出てきたのなら良かったですわ。
「ひょう、やく…お目覚めですのね」
私はもう終わってしまったのかという余韻に浸ってへたり込んでいたのですが、こんな事ではいけないと涎を飲み込み気持ちを切り替え……るのが難しいくらいにムラムラとした中途半端な状態だったのですが、もう本当にどうしてくれましょう?
「うん?あれ?私…森の外でブヨブヨとした化け物に襲われて…え~っと?もしかしてお姉さん達が助けてくれたの?」
そんな風に私が何とか平常心を取り戻そうと頑張っておりますと、妖精さんは妖精さんで私達が命の恩人だという事に気が付いたのか恐る恐るといった様子で戻って来ておりまして……口ぶりからするとこの妖精さんは不帰の森の方からやって来ているようですし、アンジェリカの予想が当たっていたという事になるのかもしれません。
「おー…良かった、どうやら無事だったようだな…よし、我は偵察に出かけている3人を呼んでこよう」
「ええ…お願いしますわ」
目を覚ました妖精さんが人畜無害そうなのでレスリーナちゃんがいそいそとアンジェリカ達を呼びに行く事になりまして……私と妖精さんの間に窺うような奇妙な沈黙が流れてしまったのですが、自己紹介とかをしておいた方がよいのでしょうか?
「えっと、その…貴女には色々と聞きたい事があるのですが…まず私達の事を話しておきますわ」
なので間を持たせる為にはだけた胸元とかを整えながら自己紹介をしておく事にしまして、流れで反帝国を掲げる人達からの親書を持って来た事やら獣人達の武装化や弟子入りの件をお願いする為に不帰の森に向かっている事を話す事になったのですが、妖精さんにはよくわからないといった様子で首を傾げられてしまいました。
「難しい事はよくわからないけど、助けてくれた事はありがとう!私の名前はマリーメリー…気軽にマリーって呼んでもいいわ!で、貴女達がやって来た事情についてだけど…私にはよくわからないからもっとも~っと偉い人達に言ったら何とかなるのかな?」
「と、いうのは…妖精にも王様とか女王様が居たりするのですか?」
エルフには女王様がいてドワーフには里長という役職があるらしいのですが、そういう上に立つ妖精がいるのかと思って訊いてみるとどうやら違うのだそうです。
「うんん、妖精にはそういう上下はないの!だからセラフィーヌ様とギル…じゃ、なくて!そう、皆が大変だったんだ!アリシア…っていうんだっけ?えっと、仲間達を助けて欲しいの!」
「ええ、構いませんが…事情を伺っても構いませんか?」
困っている人を見捨てる訳にもいかないと頷くとマリーちゃんが「やったー」と手放しで喜んでおりまして……。
「最近奇妙な木の化け物が暴れていてね、とーっても困っていたの!外側に残っていた花園も変なブヨブヨとした奴にやられちゃうし…何とかしようと頑張っていた仲間達が向こうで倒れているからその子達にもアリシアのおっぱいをあげて欲しいの!」
なんていう事を頼み込まれてしまったのですが、どうやら私はおっぱいはここでも搾り取られてしまう運命にあるようで……これも人助けだと思って頑張るしかありませんわ。




