21:悪辣な罠からのお決まりのパターンですわ!
「うひぃいいっ!?な、なんだなんだ、何が起こった!?」
「アリシア!?」
護衛の改造オーガをジャッジメント・ディザスターで吹き飛ばしながらドゥークーさんにインペールを突きつけると、無謀ともいえる突撃にアンジェリカが驚きの声をあげていたのですが……為せば成るとか虎穴に入らずんば虎子を得ずとかとにかくそういう感じですわ!
「ドゥークーさんですね、神妙にお縄に付きなさい!」
「ひぃいいい、お助け~…ワシは悪くないんだぁあ、全部ミレーヌの小娘のー…ワシだってこんな事はしたくないのにリッテンベルンの差し金で魔力を集めさせられているだけで~…」
どのような悪辣な罠が仕掛けられているのかと警戒していたのですが、ゴロンと仰向けに倒れたドゥークーさんが秒速で飛び起きたかと思うとペコペコと土下座をしてきまして……ベソベソと泣きながら地面に頭を擦りつけられてはどうしたらいいのかわからず戸惑ってしまいますわ。
「え~っと…?」
「気を付けてください、下ですッ!!」
どうしましょう?と振り返ると、真剣な顔をしたアンジェリカからの注意が飛んで来まして……。
「えっ?っと、なになに何ですの!?って、こいつ…動きますの!?」
視線を逸らした隙に周囲に張り巡らされている奇妙な植物が……薄気味悪い果実を実らせている大木の根っこが私目掛けて勢いよく伸びて来ているところでした。
(しくりましたが…これ、くらい!)
インペールで伸びて来た根っこを斬り払うのですが、上下左右あらゆる方向から迫って来られると捌き切れませんし、足元を掬われるような形で搦め取られて動きを封じられてしまいます。
「ぶえっへっへっへっ、どんな手練れがやって来たのかと思って焦ったが、こんな小む…おっほ、身体つきはなかなかのモノのようだな…よし、ワシを驚かせた罪はその身体で返してもらうとしよう!」
「ズル…ズルいですわ!正々堂々と戦いなさい!」
「バ~カめぇ、正々堂々なんてモノは腹の足しにもならんわぁああ!恨むのなら自分のお頭の足りなさを恨むんだなぁ!」
「きーッ!見てなさい、こんな拘束くらいすぐに解いてみせますわ!」
売り言葉に買い言葉でグニャグニャと絡みついて来ている植物を振りほどこうとしていたのですが、警戒していたアンジェリカは上手く切り抜けたものの逃げ道を塞ぐ必要があったとか報告に戻る2人を守るために残っていたジャンさんも搦め取られてしまったようで……。
「おっと、そこのピンク髪の…はて?どこかで…?まあ、いいわ…それ以上近づいたらわかっているな?こいつらがどうなってもいいのか?」
「くっ…」
勝ち誇ったような嫌らしいニヤケ面をしているドゥークーの言葉に合わせて絡みついて来た植物がミチミチと身体に食い込むのですが、こうなってしまったら手も足も出せないアンジェリカは安全な距離まで距離を取る事しかできませんでした。
「私…は、大丈夫、です…こんな植物くらい…って、この植物…聖氣を」
絡まりついている根っこをジャッジメント・ディザスターで吹き飛ばそうと思ったのですが、力を込めようとすると聖氣が吸い取られていってしまい……本気を出せば切り抜けられるのかもしれませんが、聖氣を出し切ってしまえばそれこそ相手の思う壺なのかもしれません。
(だからと…んっ、いって、ですわ)
連発できる力をセーブした状態のジャッジメント・ディザスターでも根っこを切り裂く事が出来るのかもしれませんが、多少のダメージ程度だと根っこが集まって来る速度に負けていますし……焼け石に水すぎてどうしようもありませんわ。
「ぶえっひっひっ、往生際の悪い…コイツは馬鹿どもを捕らえる為に使う『肉の枷』にも使っているんだ、そう簡単に振り払えるものか…ほれ、どうした?頑張って逃げ出さないと大事な所に絡みついてくるぞぉ?」
なんて笑っているドゥークーの言う通り、絡みついている植物がその……下着の中に潜り込んでクリ〇リスや乳首に絡まり聖氣を吸い取っていくのですが、何とか振りほどこうと身を捩れば捩るだけ根っこが絡まり嫌らしい場所を重点的に責め立ててきました。
(気持ち…良い、所に…擦れて、駄目…ですわッ!?聖氣が…溢れて、吸い取られて…んっ、いますのに!?)
ヌチュニチと絡まりついて来るだけで声が漏れそうで……だというのに嫌らしい植物は獲物の弱点がわかっているのか溢れる聖乳を求めるように弱々乳首を重点的に責めてきますし、無理やり搾り取られるだけで身体が跳ねて嫌らしい汗が吹き出してしまいます。
「はっ、ッ…こ、こんなの…全然、たいした…きゅぅうう、じゃぁ…ま、せんわ!」
そんな状態でゴツゴツとした植物が肌の上をなぞるとゾワゾワとした感覚が広がっていってしまいますし、撫で回されるようなチクチクとした刺激が神躯と媚毒によって昂らされていた脳に突き刺さって頭の中が真っ白になりそうで……。
「ぶぇっひっひっ、おお、おお…お頭の割りには当たりのようだな、これだけの力を搾り取れるとは…コイツも喜んで…ウヒヒ、これだけ吸い取ればお目こぼしも…それどころか反乱を起こした馬鹿共に一泡吹かせる事も…」
私が頑張って耐えている間にドゥークーが幾多の犠牲者から吸い出した魔力や聖氣を使って悪だくみをしていたのですが、そんな碌でも無い事の為に私の聖氣が使われるのはまっぴらごめんですわ!
「はっ、あ…ッ!?そんな、事っ…は…させ、ま、せんわ!」
「ブヒヒヒ、そんな恰好で何が出来る?そいつは暴れたら暴れるだけ絡みついて…おっと、その方が感じる変態なのか?」
「こっ、の…ひっ、駄目、駄目…今そんな所を弄り回したら!?」
言わせておけばなのですが、包皮を器用に剥き上げられて敏感な蕾をコリコリと摘まみ上げられて扱かれたら身体が跳ねてしまいますし、恥ずかしい潮を噴きながらビクンビクンと身体を震わせる事しか出来ませんでした。
「ぬほほ、こうしてたわわな果実が踊っている姿を見ているのも一興だが…官能的な踊りを見せてくれた褒美だ、面白いモノを見せてやろう」
私の痴態を見ながら笑っていたドゥークーさんが合図を送ると、ジャッジメント・ディザスターで吹き飛ばされていた改造オーガ……その中で比較的無事だった1体に私達から吸い出した聖氣とか魔力とかを蓄えた奇妙な輝きを放つ果実が植え付けられて……。
「Bumox!?」
倒れていた改造オーガの目がカッと見開かれたかと思うと、みるみるうちに細かい植物が溢れて欠損していた部分を補い再生させていくのですが……ものの数秒で改造オーガが復活していく姿をみせつけられて私達は目を丸くしてしまいます。
「どうだ?お前達から集めた魔力を使えばこのような事も…この果実さえあればワシが負ける事は…それこそこれだけの魔力があれば陛下や厄介ごとを押し付けて来たリッテンベルンですらワシの事を…ヒヒヒッ、しかしそれもこれもここを切り抜けてからの話だ…が、ワシを驚かせた小娘に少しばかりお灸を据えていくのが大人の務めという奴かもしれんな」
「ッ…!?」
なんて不気味な笑みを浮かべながら手をワキワキとさせながらにじり寄って来る人型の潰れたお饅頭を何とかしないといけないのですが、私が動こうとする度にグチュグチュと蠢く卑猥な植物が大事な所を弄り回すので反撃どころではありませんでした。
「やめろ!その人には手を出す…ウッ!?」
迫って来ているドゥークーに情けないアヘ顔を晒すわけにはいかないと顔を背けるのが背一杯の私を助けようと捕らえられているジャンさんが藻掻きながらも叫ぶのですが……植物に拘束されておチ〇ポを扱かれながらだと締まりませんわ!
「ヒッヒッ、ワシはこう見えても女を喜ばせる事だけには長けているのだが…こうしてギャーギャーと騒がれているのも目障りだな、いっその事…犠牲となった奴らの後を追わせてやるのが人道的というものなのかもしれんな」
「なっ!?やめな…ッ!?さい!彼は関係…ないとはいいませんが、とにかくやめなさい!」
「ブィッヒッヒッ、な~に、ちょっとばかり痛い目にあってもらうだけですよ…触贄の揺り籠よ、そっちに居る目障りな男を消してしまえぇいいい!」
私達の絶望する姿を見たいだけのハッタリなのかもしれませんが、ドゥークーがニタニタと笑いながらジャンさんの処刑を宣言すると寄生させた植物をメキメキと鳴らしながら改造オーガが立ち上がり……。
「OooOOOxxttt!!!」
フシューと鼻息荒く生臭い息を吐いた後、手近に居たドゥークーを丸齧りするように飲み込んでしまいました。
「は…?」
唐突な惨劇に何が起こったのかがわからず唖然としてしまい……この手の話でよくある復活後の暴走なのか「目障りな男を消してしまえ」と言っていたのがマズかったのかはわからなかったのですが、蘇った改造オーガが動き続けていますし、奇妙な植物がビカビカと光り続けているのでピンチな状況は継続中ですわ!
「アリシア、今助けます!ドラゴンフレイム!!」
「OoooOOoo…xxx!?」
そうして二重三重の罠があるのかもしれないと警戒していたアンジェリカなのですが、ドゥークーが居なくなった隙を逃さずにドラゴンのような大きな炎で私達に絡まりついていた植物と改造オーガを燃やしてくれて……聖氣を吸い取る植物といっても炎には弱かったようで助かりました。
「ありがとう…ございます!でも、私よりジャンさんが!」
「大丈夫です、主要な根っこは焼き払ってきましたので」
その手際の良さは流石竜滅の騎士というべきなのかもしれませんが、私の聖氣は吸い取られてしまってガス欠が近いですし、無理やり扱かれ絶頂していたジャンさんもすぐさま動けないという状況ではどうしようもありませんわ。
(退却…させ…んっ、くれたらいいのですが)
燃やしたといっても絡まる植物が全部燃えてしまったという訳でもないといいますか、私ごと燃え上がらせるレベルの炎をぶつけないと焼き尽くす事が出来ませんし、むしろ残った根っこが湿り気を求めるようにニュルニュルと暴れ回って大変な事になっていて……。
「アリシア、少しだけ耐えられますか?」
「だ、大丈…今はここ…ぉ、おお、が、頑張りますわっ!」
無理やり引き剥がそうとすれば乳頭に絡まりついた繊維がきつく締まってしまいますし、グニュグニュと蠢くように穴を穿りまわされると項の辺りが痺れて身体がキューっとなってしまい……そういう嫌らしい植物を一つ一つ燃やしていくのには時間がかかりますし、今は取り除いている暇が無いのでこのまま頑張るしかありません。
「オォォオオオ…オォォオオオッ!!」
というのもドゥークーを丸呑みにした改造オーガが炎に炙られた怒りを爆発させるように奇妙な化け物へと変わりつつあるからで、何かとんでもない事が起きようとしている予感がしますわ!




