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友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵
3年生

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みんなのやる気

 聖女候補であるマコト様とユウリ様のクラスが明らかになり、学園内は少しだけ騒がしくなっておりました。

 ある方は休み時間のたびにお2人の教室を覗きに行ったり、どのような方なのか噂を流したりと忙しそうです。

 お茶会が開かれるようになった今では話題はお2人のことが中心となっており各々情報を探ろうと必死になっております。


「収穫祭の時に少しだけ姿を見ただけだったものね。気になるのもわかるわ」

「お2人とも異世界からいらした方ですものね。落ち着いていて凛とした雰囲気のマコト様に天真爛漫なユウリ様。確かユウリ様は緑クラスに配属でしたよね?」

「ええ。そのようですわ」

「え?マコト様は4年生に編入になったのよね?噂では同じ年齢だって聞いてたけど」

「それは、その...」


 教育状況の差だとはさすがに言えませんわ...。マコト様の教育に関わっていたことも公にはしていませんし...。


「マコト様は飛び抜けて優秀な方なのですね...。3年生から魔術基礎を習うのにそれを飛び越えて4年生だなんて...」

「まるでアレックスみたいだわ。基礎どころか応用までこなしてるし...。アレックス?どうかしたの?」

「い、いえ、何でもありませんわ。それにしても、クラスの方々は聖女候補についてあまり騒がれないのですね?他のクラスの方々は毎時間騒がしそうにしていますのに」

「うちのクラスはそもそも騒がしいのが苦手な方多いじゃない?賑やかなことは好まれるけど、」

「アメリアの言う通りですわ。それに、騒ぎすぎてもマコト様やユウリ様がお疲れになってしまうのではないでしょうか?アレックスも注目されるのに疲弊してしまいますし...」

「確かに、私の場合は疲れてしまいますわ...」


 その注目を毎日のように浴びられているマコト様は大丈夫でしょうか...。


「それと、リリー大丈夫?」

「何がよ?アメリア」

「聖女候補って聞いたら騒ぎそうなのに大人しいじゃない。昔から聖女伝説好きだったのに」

「私は伝説が好きなだけだもの。物語だからこそ好きなのよ。それに、」

「それに?」

「今は新作の準備で忙しいんだからそれどころじゃないわ。あと、テストのお勉強もしなきゃだし」

「...ある意味いつも通りで安心したわ」


 聖女伝説に対してそのような考えがあるとは私も驚きでした。

 実際の伝説の真実は美しいものばかりではありませんし、綺麗な面を切り取って物語として愛でる分には健全と言えるのかもしれません。


「テスト対策ね...新しい科目が入って来たから頑張らないとだわ...」

「そうですわね...。基礎魔法の理解が深まっているとはいえ、魔術基礎は難解な問題が多いですし、対策を考えないといけませんわ...」

「私の方でも良い勉強方法を考えてみますわ」

「いいの?弟さんの勉強も見ているんでしょう?」

「それが、学校の試験問題では少し手ごたえがないようで今は家にある本の現代語訳を課題としていますの。ですから、大分余裕はありますわ」

「さすが、アレックスの弟さんね...」


 わからない所はきちんと質問してくれる出来のいい弟です。それ故に何を教えるべきか頭を悩ませてしまいます。お兄様のお気持ちがようやく理解できましたわ。


「勉強会は以前と同じ形でよいかしら?」

「そうですね。皆で教え合って難解な部分をアレックスに解説していただく方が良いかもしれません」

「いつも負担を掛けちゃってるわね」

「とんでもありませんわ。私自身、良い復習になっていますし、皆でいい点数を獲れたらうれしいではありませんか」


 そう、未だに侮られることがあるのでそのような方々を見返す良い機会でもあります。


「アレックス?」

「もしかして、青のクラスの方に嫌味を言われたことを気にしているんじゃ...」

「そ、そんなことありませんわ」

「それが原因みたいよ...。まあ、青のクラスは2年生の終わりごろから魔術基礎に触れるものね...」

「だからと言ってアレックスに嫌味を言うだなんて...その方大丈夫なの?」

「それは私も思うわ。明らかにアレックスの方が理解しているでしょ...」


 私は別に気にしていませんわ。少々鼻につくだけで。


「たぶん、クラス全体に対して言われたことを根に持っているのよ...。確か、黄色クラスにいるなんてもったいない、青のクラスの方が有意義に過ごせるとか、何なら黄色にいることで時間を無駄にしてるとも、」

「それ、アレックスの地雷を見事に踏み抜いてるじゃない...大丈夫なの?その人」

「顔を青ざめさせたグレイソン様に回収されていったわ」

「それは、お気の毒に...。でも、良いんじゃない?去年みたいにいい点数を取るの私は賛成だもの」

「オリヴィア先生も時間がある時は協力してくださるそうですし、良いのではないですか?3年生からはそれこそテストの点数で勝負をするとお姉様に聞きましたし」


 それは初耳です。いえ、そもそもテストの点数を気にする方が周囲にいなさ過ぎて知りませんでした。

 カミラの言葉に何人かが瞳を輝かせました。穏やかな方が多いとはいえ、こういった勝負事を好まれる方も何人かいらっしゃるみたいです。

 今回から万全な体勢で挑むためにカミラとリリーを中心にスケジュールが細かく決められています。さすがの統率力です。

 私とアメリアはそのお話に耳を傾けつつテスト範囲の確認を行いました。

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