表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵
3年生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
302/316

大切な居場所

 最初のHRを終えると途端に教室が騒がしくなります。


「そういえば、新入生のオリエンテーションが終わったらクラブへの勧誘活動もしないとだわ」

「リリーの所属しているところは毎年人数が少ないから大変そうよね」

「そうなのよ。確かに、活動内容は華やかではないけど楽しいのに...」

「やはり、活発な活動をされるところが人気になるのでしょうか?」

「人気の先輩がいるところもね」


 クラブへの勧誘活動...。すっかりと忘れていましたわ。


「アレックス?どうかしましたか?」

「いえ、その、勧誘活動とは具体的にどのようなことを行うのでしょうか?」

「アレックスの所は去年出来たばかりだったわね。アメリアのところはどう?」

「うちは声を掛けてみたり、実際に活動場所に来てくれる子がいるからそういう子たちに活動内容を説明したりするわね。リリーの所は?」

「私達の所も似たようなものよ。そもそも作品に興味がある方達が多いから、まあ、そうね...」

「リリー?どうされましたの?」

「放っておいて大丈夫よ。それに、勧誘するかどうかどの程度の人数を受け入れるかはクラブに一任されているの。下級生では難しい種目や分野もあるもの」

「なるほど...。教えてくださりありがとうございます」

「それにしても、古代文字研究部は人気のクラブになるのではないかしら?」

「そうでしょうか?」

「活動されている方々が人気のある方達ですもの。ジャクソン王子やノア様、アウロラ様はもちろんですが、グレイ様やマシュー様は特に女生徒から人気の高いでしょう?」

「確かに...。そうですわね...」


 マシュー様はもちろん、グレイも人気ですよね...。カミラ一筋で他のご令嬢への興味が皆無ですが。


「それに加えてアレックスも人気がありますもの」

「私、ですか...?」

「ええ。特に女性との間では人気ですのよ。下級生からは親しみやすくて優しい先輩として。上級生からは愛らしくて守りたくなるような方だと」


 いったい誰の話をされているのでしょう?自分のことではないように聞こえますわ。

 最近は特に問題児のような扱いをされているような気がしていたのですが...。


「だけど、アウロラ様と仲が良いから他の女生徒は近寄りがたいのよ、一部ではアウロラ様と姉妹契約を結んでいるのでは?って噂になってるくらいだし」

「アウロラ様とですか?私はどなたとも結んではいないのですが...」


 一瞬、リリーの瞳が輝きましたがすぐに残念というような表情を浮かべてしまいました。リリーは創作のために制度についてよく知りたいと仰っていましたし、勉強熱心なのですね。

 いくつかの本を差し入れしなくては。


「カミラ、この様子だとまたアレックスが姉妹制度を強要される未来しか見えないのだけど...」

「アメリアもですか...私もそのように思いますわ...制度の見直しが行われたとはいえ、アレックスが嬢に流されてしまわないか心配ですわね...」

「あ、あの?アメリア、カミラ?私そこまで情が熱いわけでもお人よしというわけでもないと思うのですが...それに、心理的な駆け引きはそれなりに習得していますわ」

「...アレックス、今後呼び出されることがあったら私やカミラに必ず同席をお願いするのよ?」

「え、でも、」

「お願いしてください、アレックス」

「わ、わかりましたわ...」


 何故でしょう?お2人からお母様やアウロラ様と似た類の圧を感じます。逆らってはいけないと私の本能が告げています。


「もう、2人とも、アレックスが怖がってるじゃない...。姉妹制度なんて早々に依頼する人なんていないんだから」

「リリーは考えが甘いのよ。実際去年1年生の子に申し込まれて大変だったんだから」

「そんなこともありましたわね...」

「そうですわ。ただでさえ、可愛らしくてお勉強やいろんな特技があるのです。放っておかれることが少ないはずですわ」


 リリーは少しだけ呆れた表情をしています。


「あのね、アレックスの周りをよく見てごらんなさいよ。そもそも、アレックスに不当な扱いをしようとしたら学園内だとアウロラ様が黙ってはいないはずだし、それ以外だとアレックスのお兄様がどうにかするわよ」

「た、確かに...」

「否定できませんわ...」


 リリーの言葉に何やら納得した様子ですが、アウロラ様もお兄様もそこまで怖くはないはずです。


「でも、呼び出された際に誰かに同席をお願いするのは私も賛成ね」

「リリー!?」

「だって、アレックスよく話が飛躍するんだもの。知識は豊富なのに結びついていないことも多々あるし」

「ひ、否定はできません...」

「でしょ?それに、仲のいい友達には困ったことになってほしくないし、何より、アレックスの1番の友達は私達だもの。横槍を入れられるなんて嫌だわ」

「リリー。それ、単なる嫉妬でしょ?」

「悪い?今年は去年以上にアレックスといろんな行事を楽しむんだから」

「私も3人とたくさん楽しいことをしたいですわ。お出かけをしたり、ピクニックをしたり、それから、」

「ほら、アレックスだって楽しそうでしょ?」

「...そうね。なんだか、気が抜けちゃったわ」


 アメリアも少し笑って今年は何をしたいのか案を出し始めました。

 やはり、このグループは私にとって大切な場所なのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ