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友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵
2年生

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そちらへの関心は薄いのですが...

 休憩を終え、再び手合わせが開始されました。

 今回は魔術も使用していいより実践に忠実な手合わせとなっているため、被害防止のために私が結界を張っております。


「グレイソン様とデリック様の手合わせですのにアレックス様もやることが多いのですね...」

「普段はそうでもないのですが、本日は学園ですし致し方ありませんわ」

「それにしても。赤のクラスでは手合わせの時に剣術と魔術は一緒に扱わないって聞いたけど、実際に行っても問題ないのかい?」


 マシュー様のご指摘に少しだけ面食らってしまいました。

 それではいったい何のために手合わせを行うのでしょう?いえ、マシュー様は黄色のクラスですし、学年が違うとはいえ私も同じく黄色のクラスです。

 他のクラスの常識については存じ上げないことの方が多いのです。それにしては赤のクラスの手合わせは効率が悪い気がしますが。

 青のクラスのグレイも特に何も言わないあたり、赤のクラスだけの常識なのかもしれません。


「アレックス?」

「いえ、何でもありませんわ、マシュー様。実際、現場ではどちらも使う機会が多分にあると思いますし、同時に扱えたらそれだけで物事がスムーズに進みますわ。お兄様もそこを考慮して手合わせを行っているのかもしれません」

「なるほど...。この前の採集や実習の時や洞窟調査の時もアレックスは両方使っていたよね」

「できることが増えますと選択肢も増えますもの。もちろん、慣れないうちは難しいとでしょうが、お兄様の認識だとグレイは既にそのレベルに達しているのかもしれません」

「なるほど...。ちなみに、アレックスの場合は?」

「何でもありですわ」


 私とお兄様の場合、時間を決めて行います。その際は剣術も体術や魔術はもちろんのこと、それ以外の手段も使用して良いのです。

 騎士団でもそのような手合わせはしていないと考案されたお兄様は涼しい顔で仰っていました。


「グレイソン様も剣術と魔術の切り替えがかなりお得意なのですよね。青のクラスなのでかなり魔術に比重を置いていらっしゃると思っておりましたわ」

「アウロラ嬢の言う通り、魔術に比重を置いている部分は多いと思うぞ。グレイは青のクラスでの成績は上位だからな。むしろ、極めようと思えば最優秀の俺なぞすぐに追い越しそうだとは思うが...」

「アレックス様はどう思われますか?」


 確かに、グレイの呑み込みの早さだと不可能ではありませんが、それにはいくつかの壁も存在しているのですよね...。

 戦闘魔術に関してはお兄様がスカウトする程度にはかなり優れているのでしょう。むしろ、卒業後は問答無用で引き入れると豪語しておりましたし。

 問題は座学なのですが、そちらの方でノア様に見劣りしているのでしょう。一度学べばそれなりに理解できるはずですのに、やはり実践寄りになってしまうのがもったいないと以前、グレイのお母様が仰っていました。


「グレイは特に最優秀者を目指している様子はありませんし、本人の好きなようにさせるのが1番ではないでしょうか?」

「そうなのですか?アレックス様と競い合ったりしているので目指しているものと思っていたのですが...」

「あの、アウロラ様、私も特に、最優秀者は目指してはいないのですが...」

「ええ!?そうでしたの?」


 アウロラ様が驚いたことにより、皆様の視線が私に集まりました。

 何をどう見て目指していると思われていたのかが分かりませんわ。家族に迷惑を掛けない程度の成績を維持出来たらよいとは考えていましたが...。

 むしろ、他の勉強に対してん詰領を注いでいらっしゃる方に比べましたら私はそこそこのように思えます。以前までは苦手科目以外の試験勉強はギリギリでしか行っていませんでしたし、何ならテスト前日から当日に目を通したくらいです。

 それを言ったら様々な方に怒られそうなので言いませんが。


「アウロラの考えていた通り、アレクサンドラ嬢は最優秀を目指すために日々研究や古代文字の解読を行っていると思っていたのだが...」

「そちらは完全に趣味ですわ。知識があった方が様々なことができますもの」

「そ、そうか...。父上が以前君とコリン侯爵と面会した後に放心状態だった理由が分かった...」

「その言い方では私が以前国王陛下に対して無礼を働いたように聞こえるのですが...」


 処罰はされないと仰ってはいましたが警戒を強めた方が良いのかもしれません。やはり、とてつもなく重要な用事以外の謁見は控えた方が良いとお父様に伝えましょう。


「あら、そろそろ決着がつきそうですわね」


 お兄様とグレイに視線を向けると、グレイが魔力切れを起こしそうになっています。体力もそろそろ限界なのでしょう。

 

「回復薬の準備は済んでいますわ」

「傷の手当の道具も用意したよ」


 最後にグレイが剣を振りかざし、お兄様がそれを振り払ったところで手合わせは終了となりました。

 満身創痍の様子のグレイに肩を貸しながらお兄様がこちらへと歩いてきます。


「アレックス、グレイが魔力切れを起こしたみたいだが」

「既に用意がありますわ。グレイ、これを飲んでください。お兄様はどうですか?」

「うーん、軽めのやつを貰おうか。それにしても、魔術の精度が上がっていたな、グレイ」

「涼しい顔をしやがって...」


 言い返せるくらいの元気は残っているようで安心しました。


「次こそは、勝ってやる」

「目標は高いですわね...」

「一応、騎士としての面子は保たないといけないからな...。」


 お兄様は苦笑しつつ呟きました。

 遠征から帰ったばかりで万全な状態ではないとはいえ、お兄様が回復薬を飲まれるのは珍しいことです。

 さて、そろそろ結界を解除しても良いかもしれませんね。

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