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竜に気に入られた乙女  作者: 相衣 律
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巡り9

“スウリ、暗くなる。ハルワとともに、家に帰れ。”


“私も?”


“一度ヒサキにあいたいだろう。”


“まだ一日しか経ってないのにお気遣いどうも。スウリ、私に乗って。ヒサキはあなたなら文句ないと思うわ。”


「じゃあお願いね。」

父様の言葉でスウリとハルワは帰る方向へと話が進む。だが私はまだ納得出来ていない。

何に納得出来ていないのかわからないが、それも突き止めたい。

スウリがハルワに乗ろうとした瞬間、サッとムラサキはスウリに飛びついた。


“私も行く。”


「えっだめよ!夜は寒いからお母さんのお腹の下って話だったでしょう?」


今までおとなしかった紫竜が急に行動してびっくりしながらミツハリたちにスウリは助けを求めた。


ところが…


“今回だけは様子をみてみよう。”

父様は許してくれた。


“アカも”


“キも”

雌仔竜たちも乗っかろうとする。

“そんなにたくさんは行けないわよ。またスウリにこそっと来てもらいなさい、あなた達は。ムラサキは…絆の相手かもしれないから、二人だけの関わりが欲しいのよ。”

ハルワが年上らしく諭す。

““ェ〜””

雌仔竜の不満はわかるので、申し訳なくも感じた。

“じゃあムラサキだけ連れてくわ。明日の朝私とまたこっちに戻るわ。”


“スウリ、寝るときだけ、小さなかごに温かい布ベッドもしくは、同じ布団で寝てやってくれ”


「わかったわ。ムラサキ、落っこちないでね!」


スウリ自身も片手はムラサキを支えているが、もう片方はハルワの鬣を握らないといけないらしい。


わかったとばかりに、ムラサキは爪でキュっと握りしめた。

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