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巡り7
“ヒサキに内緒よ。“
というと、ハルワはヒサキが王女に目をつけられていることを話しだした。ハルワはスウリとヒサキを夫婦にしたいようだ。スウリの気持ちも聞き出そうとしている。
こないだのスウリとの再会の場面。あのヒサキは心情変化があったと思う。とハルワはスウリを焚き付ける。
私からみても、何かに驚いているようにヒゲの男ヒサキは見て取れた。
「えぇっ?!」
スウリは驚いているが、内心はどうなのだろう?
“スウリはヒサキがおじさんみたいになって嫌いになった?”
ハルワは自分の絆の相手をとても大事にしているのか、嫌いになったのかと聞くときは少しそんなわけないくらいかっこいいでしょう?と言いたげな自信ありな声色だった。
「いや、嫌うも何もそんなに話せてないし。」
“考えてみて”
ハルワはスウリにその場で回答を迫りはしなかったが、ハルワのがスウリより上手な気がするので、ゆくゆくは丸め込まれる気がムラサキはした。




