巡り6
ハルワはずっといた。母様と並んで。
ハルワがいてくれることは母様には同性の話し相手として心穏やかに話すことが多い。ハルワの方が若い分話が弾むとはしゃぐときもあるが、似ている部分があるのだろう。
しかし、ハルワが声をかけたからスウリ私たちを一度降ろし、ハルワに駆け寄って抱きついた。私はその後どうしたら良いかその場で悩んでいたが、姉妹たちは満足したようで父様に向かったり、走り回ったり、色々だ。
「ハルワも変わらないわ!」
スウリは母様よりはハルワとの方が馴染みがあるらしい。親しみを感じている気配がする。
“竜は人間に比べたら長寿だもの。生まれてから5年くらいまでは日々成長するけど、その後はそうそう変わらないわよ。まぁ人間も大人になったらあまり変わらないでしょう?”
「ヒサキは変わったわ!数年ぶりにあったから、お兄さんだったのに、おじさんだわ。」
“そう?竜騎士になったあたりからは私からしたらヒサキはヒサキだけれども。あぁヒゲかしら?”
「そう!ヒゲ!後落ち着きも!知らない人みたいだわ!どう接したら良いのかわからないのよ。」
“ふふ、あれにはねぇ、理由があるのよ。”
「理由?」
“ヒゲが無かったら幼顔のままでねぇ…威厳が無いと大将は務まらないとかって。まぁそれ以外にも女避けって理由もあるんだけれど。”
「威厳ねぇ。女避けってのはできてない気がするけど。今日朝イチに二人で行ったけど、ヒサキ注目の的だったわよ。もちろんヒゲはあるわ。」
“特定の女避けだからね。”
「特定?」
“気になる?”
「そりゃぁ…」
ヒゲの男といえば、ハルワに乗ってスウリと行ってしまったあの男か。母様とハルワの間でも何度かヒサキという言葉は出ていた。ハルワの絆の相手なのに、スウリから話しだしたな。
ムラサキはあまりにスウリがまくしたててハルワに話しているので、あの男とスウリはどんな仲なのか気になってきた。




