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青き薔薇の異世界転移  作者: 七海 リア
1章・軍人と白い毛玉
22/28

01-21



「しかし、意識しないと見分けつかないとか、私も鈍ったな。」



エルミアが再び銃口を男の右肩に向けた。

ポツリと呟いたその言葉は、ラウルにも聞こえてないだろう。


男は凍った腕を見ていて、まだ落ち着きが戻らないらしく、エルミアに攻撃を仕掛けようとはしない。

攻撃をしないのは、エルミアも同じで、エルミアの場合は何かを確認するかのように男を見ている。



「さてと……その右腕って、どうやって手に入れたんだ? 指を斬られた時の反応から、自分でくっつけた感じでもないよな?」


「何ヲ言ッテルノ……」



エルミアの言葉に、男の動揺が濃くなった。

右腕を気にしていたのに、目を見開きながらエルミアを見た。

その様子から、エルミアはここまでの流れから予想した事を、答え合わせをするように言い出した。



「最初に銃弾が通り抜けたのは、肉体が無い場所だったから。物理が効かないのは肉体を持たない種族の証明。」



撃ってみる?と、エルミアは試すように聞きながら首を傾げた。

だが、男は右肩の傷を押さえるだけで、何も反応しなかった。



「…………でも、その右腕は肉体がある。つまり、右腕の持ち主と融合したか、幽霊であるアンタに移植したか辺りだと思うんだよね。だから、物理攻撃ができた。」



男が右腕の持ち主を喰ったと言う可能性もあるが、ラウルが怖がりそうなため、エルミアは言わなかった。


現に狙われてる状態で、既に喰われているヤツがいるとは、知りたくはないだろう。



『なぁ、そいつ、ゆ、幽霊って言った?』


「言った言った。久しぶりに見たから、気付くのに遅れたけど、幽霊だよ。いや、悪霊寄りかな。」



『幽霊……おれ、こっちに来ても、狙われてるのか……』



エルミアの言葉に、ラウルの雰囲気が暗くなり、悲しげに小さく呟いた。

エルミアには聞こえたが、それは後だと、銃に魔力を込めだした。



「さて、答えてくれる?右腕をどうやって手に入れたかを……言わないなら、殺すよ? 除霊や浄霊じゃないからね。」


「貴女ガ言ウヨウニ、アタシハ幽霊ヨ? ドウヤッテ殺スト言ウノ? 貴女霊能者ジャナイデショ」



エルミアの言葉に、男は強気で返した。

右腕がダメでも、物理が効かない幽霊で、既に死んでいる自分を、どうやって殺すのかと、先ほどの動揺は無くなり笑っている。


だが、エルミアは平然と銃口を男の心臓へと向けた。



「私がさっき射ったのは、肉体がある右腕じゃなくて、霊体のままになっている右肩だぞ? 状況理解してるか?」



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