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青き薔薇の異世界転移  作者: 七海 リア
1章・軍人と白い毛玉
21/28

01-20




『えっ……』


「ナッ、何ヨコレ……」



その銃声音は、ラウルと男の耳にはっきりと聞こえた。


そんな中で一番驚いてるのは、その銃弾が男の右肩に当たり、傷口から右腕全体を一瞬で凍らせたのだ。

傷口からの出血が見えず、血すら凍っているのか、理解出来ずにいる。



「何デ、何デヨ! アタシニ銃ハ効カナイハズ!」



男が動揺を隠せないでいた。

体を使って右腕を振り回しているが、右肩から下が指すらも、ピクリとも動かせないでいる。


驚いているのはラウルも同じで、最初にエルミアが放った銃は全てすり抜けたのに、この一撃はしっかりと当たっている。


オマケに凍りついている。

どう見ても普通ではない。



『何でアイツの腕……』


「魔銃って言ってね、普通の銃とは違って属性攻撃用の銃なんだよ。まぁ、無属性でも撃てるけど。構造はー、専門家じゃないから聞くな」



1つの説明がラウルの後ろから聞こえた。

こんな不思議な攻撃を後方からしてくるのは一人しかおらず、ラウルは思いきって後ろを振り向いた。


あー詠唱に苦労したと、エルミアが砂ぼこりの中に銃を構えて立っていた。

若干砂で汚れてはいるが、何処かマイペースで余裕な笑みを浮かべていて、まるで怪我等無いように見える。



「オ前、ナンデ……」


「ああ、あれね。ぶつかる時に岩砕いて、砂ぼこりをナイフでたてただけ。動かなかったのは、少し集中したかったからなんだけど……」



心配かけたみたいだねと、ラウルの方にと歩み寄りながら、エルミアは淡々と説明を続けた。


銃口を男に向けたまま、一歩、また一歩と歩きながら話す姿は、言い方はふざけているが、何処か凛としているも、あんなのでダメージ受けるかと、呆れたようにため息をついている。



『えっエルミア、怪我は? ほんとに大丈夫なのか?』


「大丈夫だいじょぶ。掴んだ時に殴れば、まだダメージあったのにね。」


『それ言うなよ……』


「ははっ…………そだ、ラウル。」


『何だ?』


「ありがとね、庇ってくれて。おかげで、詠唱に集中出来た。」


『えっ……あっ、薔薇が……』



エルミアがラウルの横に立った。

その姿を見上げた時に、ラウルはエルミアの銃とナイフを持つ手の変化に気づいた。

ナイフを持っていた手の甲にあった青い薔薇は、いつの間にか消えてしまっているが、銃を持つ手の甲に浮かぶ青い薔薇が、さっきまで薄い青だったのが、濃くはっきりとした青に色づいているのだ。


その薔薇から、直ぐに消えてしまうが、小さな氷の結晶のようなものが出ていて、輝いているように見える。




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