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青き薔薇の異世界転移  作者: 七海 リア
1章・軍人と白い毛玉
11/28

01-10



ラウルが頭から下りたのを、エルミアは視線を一瞬だけ向けて確認した。

直ぐに視線を森の中へと戻し、両手で銃を握った。



『何かいるのか?』


「まだわからない。だけど、警戒して損はない。」



何の確証も無い。

ただ、空が赤く明るいというそれだけの事。


エルミアの持つ時計の時間がこの世界の時間と合ってるなら、確証は得られるが、その確認の方法は今は無い。


ならば、警戒していざという時に動けるようにするのみだ。



「変なのが出てこないと良いんだけど……」



銃に実弾を装填しながら、辺りをこまめに見回した。


ラウルも同様に辺りを見ているが、エルミアの足下にいるため、ある意味危なっかしい。


はっきり言って、踏みそうになる。


踏まないようにと足を少し離せば、ラウルはその足に近づいてくる。

近づいてきた時に柔らかい毛が足を触るも、その毛が微かに震えている。



「もしかして怖い?」


『い、いや、こ怖くないよ?』


「じゃあ、離れろ。踏む。」


『すみません、ごめんなさい、離れないで、お願いします。』



そう言ってラウルは、小さく震えながらエルミアの足によりくっついた。


真面目に踏むフラグでしかない。


これなら頭に乗せるか、片手で担いだ方がまだマシだと、考えたエルミアはラウルに手を伸ばしたが、その瞬間後ろから視線を感じた。


ラウルを庇い隠すように瞬時にそちらを向くと、その先に木々と茂みの間から、人間らしきものがエルミアには見えた。


見えたと言っても、首から鎖骨の部分で輪郭や肩すらも見えない。

後は、髪が黒いぐらいしかわからないが、毛先が見えないためそれなりに長い髪だろう。


パッと見た今の状態だとそれぐらいしかわからないが、良い感じは全く無い。



『アイツ、人か?』


「人間ではないね。不気味過ぎる……」



ラウルがエルミアの後ろから隠れるようにして同じ方向を見た。

人間らしきものが見えてる場所は、ラウルと話す前に一度見ているし、その時は無かった。


生き物としての気配も感じなかったため、エルミアは人間ではないと考えた。


すると、人間らしきものがエルミア達の方にと歩き出した。

それを見たエルミアは、銃を構えて銃口を真っ直ぐ向けた。


それに怯む事無く、一歩また一歩と近づいてきて、少しずつ姿が見えるようになった。


だが、その姿を見てエルミア達は固まってしまった。

誰が予想するだろうか……




「あらぁ、美味しそうな男がいると思ったら、また美味しそうな女の子がいるわねぇ。」




エルミア達の前に現れたのは、30・40代と思われる黒いロングヘアにゴツイマッチョ、黒のセクシーベビードールに黒いピンヒールのオカマな男だった。


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