01-9
エルミアの言葉に、ラウルが不思議そうに首を傾げた。
『何で片言?』
「戦闘関係だと荒っぽい性格って、自覚ある。」
『エルミアって、バーサーカー気質?』
「…………否定したいなぁ。」
ラウルの言葉を否定したいエルミアだが、どう考えても否定しきれないため、大きくため息をついた。
戦闘好きとかではないが、何かと荒っぽい自覚はあった。
エルミアに戦いの基本を教えた人はそうでもなかったが、傍にいたある人が荒っぽい性格のバーサーカータイプだったため、気づいたらその性格が移ってしまった。
残念な事に、大分マシにはなったが、その性格は直りきらなかった。
むしろ、副団長なら丁度良いと開き直った。
しばらくエルミアが歩いている間、会話は途切れる事なく続いた。
主にラウルがエルミアのいた地球、と言うより日本の事に関して質問し、それをエルミアが答えての繰り返しだ。
『面白いなー。歴史の偉人や年号は一緒なのに、令和に近づくにつれて、微妙に違いが出てくる。』
「パラレルワールドってけっこうあるんだね。てか、私いたの平成だから令和って言われてもね。」
『安心しろ、俺は令和になって1ヶ月でこっちに来た。』
「それはそれでどうかと…………8時か。」
ふとエルミアは足を止めて時計を見た。
時計の示す時間は、夜の8時を指しており、本来なら森の中は暗くほぼ何も見えない状態だ。
「あのさ、私が持つ時計で一応夜の8時なんだけど、この森ってこんなに明るいの?」
『へ?』
「へ? じゃない、へ? じゃ。私が焚き火をしてた場所から、だいぶ歩いてるはずなのに、ずっと森の中が明るい。」
エルミアの言葉に、ラウルがピクッと体を揺らせ、辺りを見回した。
確かに、エルミアが言うように明るかった。
どう考えても時間の経過的に夜のはずだが、夕日がとても赤く照らした日のように、当たりは赤く明るかった。。
『そういえば、確かに明るいな。話しが楽しくて気づかなかった。』
「一応聞くけど、夜は赤く明るいって事は?」
『それはない。普通に暗くなるし、星や月出るぞ。』
「なら、何かあるな……」
エルミアは警戒しながら足を止めて、上着の内側から一丁の青い薔薇の装飾がされた黒い銃を出した。
頭の上で暢気に明るいと、遅れて気づいたラウルだが、エルミアの言葉を聞いて、ピョンと地面に跳び下りた。




