↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
21/24

第21話 すぐ近くの知らない恋

挿絵(By みてみん)


吾輩はたま子である。


人間というものは、ずいぶん近くにいても、会わない時には会わないらしい。


同じ町。

同じ道。

同じ建物。


それどころか、上下2階しか離れていなくても、お互いの存在に気づかないことがある。


猫なら匂いで分かる。


人間には立派な鼻がついているのに、どうにも使い方が下手である。


これは第20話の翌日、日曜日の話である。


その日、村澤姉妹は偶然にも同じ時間帯、同じハーバーランドの商業施設にいた。


姉の優美は、これから始まりそうな恋の相手と。


妹の栄子は、すでに恋人となった男と。


そして栄子のいる階には、もう1人。


過去からやって来た女もいた。


もちろん、この時点では誰も、5人が同じ建物にいることを知らない。


吾輩が知ったのも後のことである。


港の連中から回ってきた話と、後日ポピーで姉妹や敬助が話していたことをつなぎ合わせれば、どうやらこういう1日だったらしい。


 ◇


日曜日。


ポピーは休みである。


普段なら朝から慌ただしい村澤家も、この日ばかりは静かだった。


ただし、優美だけは朝から少し落ち着きがない。


吾輩は、上階の開いた窓越しに、その様子を眺めていた。


鏡の前に立ち。

服を変え。

元の服に戻し。

髪を整え。

また鏡を見る。


その様子を栄子が見ていたなら、間違いなく何か言っただろう。


だが、その栄子は家にいない。


前日の土曜日、祐介と祐実と三宮で遊んだあと、そのまま岡本にいる悠斗のところへ向かっていたからである。


つまり今朝の村澤家には、姉のそわそわした様子をからかう妹がいなかった。


優美にとっては幸運だったのかもしれない。


今日、優美は長谷川敬助と出かける。


偶然会うのではない。

ジムでもない。

ポピーでもない。

仕事でもない。


2人で約束して、2人で出かける。


本人たちはまだ大げさに「デート」と口にしたわけではない。


だが、世間一般ではそう呼ぶのだろう。


優美は最後にもう1度鏡を見た。


「……よし」

挿絵(By みてみん)


誰に言うでもなく、小さく呟いた。


 ◇


待ち合わせは神戸駅からハーバーランドへ抜けた先だった。


敬助は予定より10分ほど早く着いていた。


早すぎるわけでもなく、遅くもない。


大人としては無難な時間である。


前日に30分前から三宮で待っていた祐介とは、この辺りが年齢の差なのかもしれない。


もっとも。


敬助も落ち着いているように見えるだけで、内心まで平静だったかどうかは別の話である。


腕時計を見る。

人の流れを見る。

また腕時計を見る。


そこへ、優美が歩いてきた。


「あ、敬助さん」


敬助が顔を上げる。


「優美さん」


優美は少しだけ笑った。


「待ちました?」


「いや、俺も今来たところです」


10分ほど待っていたことは、黙っておいたらしい。


優美は敬助の服装をさりげなく見る。


仕事で会っていた頃より、ずっと軽やかな装いだった。

それでも敬助らしく、派手ではない。


敬助のほうも優美を見ていた。


いつものポピーで見る姿とも、ジムで見る姿とも違う。


「今日は……雰囲気違いますね」


口にしてから、敬助は少し言葉に詰まった。


どう続ければいいのか、迷っているようだった。


だが優美は困った様子を見せず、


「敬助さんもですよ」


と笑った。


それだけで、2人の間にあった最初の硬さが少し取れた。


「じゃあ、行きましょうか」


「はい」


2人は並んで歩き始めた。


 ◇


同じ頃。


悠斗と栄子も、岡本から水色のプジョー 308CCでハーバーランドに到着していた。


天気は晴れ。

車の屋根は開いている。


車を停めた2人は、海沿いを歩き始めた。


夏の風が髪を揺らす。


港を縄張りにする猫が、近くの植え込みから2人の話を聞いていた。


栄子は髪を押さえながら笑った。


「昨日も出かけて、今日も出かけてる」


「忙しい休日だね」


悠斗が言う。


「私は昨日、午前中仕事してたもん」


「じゃあ半分休み」


「それでも今日は丸1日休み」


「貴重だ」


栄子は頷く。


「ほんとにね」


悠斗が栄子の横顔を見る。


「昨日、楽しかった?」


「うん。映画見て、ご飯食べて、買い物して」


「祐介くんと妹ちゃん?」


「そう」


「へえ」


栄子は何気なく続ける。


「祐実ちゃんと話したいこともあったし」


悠斗は少し笑った。


「誘った本人より妹が目的になってない?」


「……そういえばそうかも」


栄子も笑った。


祐介にとっては笑い事ではないが、本人はいない。


知らぬが仏である。


 ◇


昼過ぎ。


優美と敬助は軽く食事を済ませ、館内を歩いていた。


初めて2人で出かけるにしては、会話は意外と途切れない。


仕事のこと。

最近のジムのこと。

ポピーのこと。

敬助が引っ越してきてからの生活。


優美は敬助の話に何度も頷き、時々、笑い声を上げていた。


敬助も、店にいる時より柔らかい優美の笑顔につられて笑っていた。


やがて優美が2階の雑貨店の前で足を止めた。


「あ、ちょっと見ていいですか?」


「もちろん」


店内には食器、小物、インテリア用品、キッチン雑貨が並んでいる。


優美は、棚に並ぶ小物を楽しそうに見ていた。


「こういうの見るんですね」


敬助が言う。


優美が振り返る。


「意外ですか?」


「いや。何となく、もっと実用品だけ選びそうなイメージだったので」


「失礼ですね」


「すみません」


敬助が少し慌てる。


優美は笑った。


「でも、まあ半分当たってます」


「半分?」


「店で使えそうなものも見ちゃうので」


優美は木製の小さなトレーを手に取った。


「これ、レジ横に置いたら可愛いかも」


敬助も覗き込む。


「ポピーに合いそうですね」


優美が一瞬、敬助を見る。


「分かります?」


「何となくですけど。店の雰囲気に」


その答えに、優美は少し嬉しそうに笑った。


しばらくして、優美は2種類の小さな器を手に取った。


形は似ているが、片方は素朴で、もう片方は少し洗練されている。


「敬助さんなら、どっちにします?」


「俺ですか?」


「はい」


敬助は真剣に見比べた。


そして右側を指す。


「こっちですかね」


「どうして?」


「……優美さんっぽいから」


優美の動きが止まった。


敬助も自分で言ってから止まった。


「あ、いや」


「私っぽい?」


「その……落ち着いてるけど、ちゃんと目を引く感じというか」


敬助は完全に言葉を探している。


優美は数秒見つめたあと、小さく笑った。


「じゃあ、こっちにします」


「え?」


「敬助さんが選んだので」

挿絵(By みてみん)


敬助は何も言えなくなった。


優美はそのまま商品を持ってレジへ向かう。


その足取りは、来た時より少し軽やかだった。


 ◇


その2フロア上。


4階のフードコートでは、まったく別の時間が流れていた。


栄子と悠斗は遅めの昼食を取ろうとしていた。


休日だけあって人は多い。


栄子が店舗を眺めながら足を止める。


「あ、あれ新しい」


視線の先にあったのは、ホットドッグを中心に扱う新しい店だった。


看板には、


「HOUND DOG」


の文字。


「ホットドッグ?」


悠斗が聞く。


「うん。食べてみたい」


「じゃあそれにする?」


「する」


2人は列へ並んだ。


注文を済ませ、商品を受け取る。


栄子はトレーの上のホットドッグをじっと見る。


「何?」


悠斗が笑う。


「いや、パン見てた」


「職業病?」


「職業病」


空いている席を探しながら、栄子はパンの表面を軽く指で押した。


「柔らかいけど、ちゃんとソーセージに負けない感じ」


「まだ食べてないのに分かるの?」


「何となく」


「怖いな、パン職人」


「褒めてる?」


「褒めてる」


ようやく席を見つけ、2人は向かい合って座った。


栄子が1口食べる。


目を少し見開く。


「美味しい」


「ほんと?」


悠斗も食べる。


「うん。普通にうまい」


「この生地、ちょっと甘みあるね。ソーセージと合う」


栄子は完全に職人の顔になっている。


悠斗はそれを見て笑った。


「休みの日までパン研究?」


「だって気になるもん」


「はいはい」


その時だった。


少し離れた場所に立っていた女性が、2人のほうを見た。


 ◇


その女性は高梨友理奈。


この日、友理奈は遊びに来たのではない。


「ハウンドドッグ」は、父・高梨一が経営するレッドドロップス系列の新事業である。


そして父は将来、この事業を友理奈に任せるつもりでいた。


本来ならこの日の新店舗視察には高梨一自身が来る予定だった。


だが急な予定が入り、代わりに友理奈が父の代理として来ていたのである。


「高梨さん、本日はありがとうございます」


店舗責任者が頭を下げる。


「父が来られなくなってすみません。今日は私が見ます」


友理奈の口調は普段より少し硬い。


手にはタブレット。


客数。

注文から提供までの時間。

スタッフの動き。

商品が実際にどう見えるか。

客がどのメニューを選んでいるか。

フードコート内での店舗の見え方。


友理奈は、細かな点まで確認していた。


担当者の説明を聞く間も、メモを取る手を止めない。


一通り店内を確認し、少し離れたところから客の流れを眺める。


そこで、聞き覚えのある声が耳に入った。


「これ、結構好きかも」


友理奈の視線が動く。


そして止まった。


見覚えのある男。


中崎悠斗。


その向かいには、若い女性。


西宮でも、悠斗と一緒にいた女性である。


友理奈は数秒、その場に立ち止まった。


やがて歩き出す。


「……悠斗?」


悠斗が顔を上げた。


栄子も振り向く。


悠斗の表情が少し変わった。


「友理奈?」


友理奈は2人のテーブルを見る。


そしてトレーの上のホットドッグに気づいた。


「それ、うちの店」


栄子が目を丸くする。


「え?」


友理奈は店を指した。


「今日、父の代理で視察に来てるの。系列の新しい店だから」


悠斗が振り返る。


「そうなんだ」


「そう」


友理奈は栄子を見る。


栄子はまだ状況を完全には理解していない。


だが、すぐに笑った。


「これ、美味しいです」


友理奈が少しだけ意外そうな顔をした。


「……ありがとう」


「パンもソーセージに合ってます。ちょっと甘みがあって」


「分かるの?」


「一応、パン焼いてるので」


「へえ」


友理奈の視線が少し変わる。


友理奈は、トレーの上のパンと栄子の顔を見比べた。


その時、悠斗が口を開いた。


「こっちは栄子。俺の彼女」


栄子は友理奈を見る。


悠斗は続ける。


「栄子、こっちは高梨友理奈。昔の知り合い」

挿絵(By みてみん)


友理奈の眉がほんの少しだけ動いた。


昔の知り合い。


間違ってはいない。


だが、それだけでもない。


それでも友理奈は何も言わなかった。


栄子が軽く頭を下げる。


「村澤栄子です。はじめまして」


「高梨友理奈です」


友理奈も普通に返す。


友理奈が悠斗を見る。


「悠斗って、こういうところ来るんだ」


「来るよ」


「昔、人混み嫌いだったじゃん」


悠斗は肩をすくめた。


「今も好きではないけど」


栄子が笑う。


「うん。今も人多いところ、すぐ疲れたって言う」


友理奈の視線が栄子へ移る。


何気ないひと言。


だが、今の悠斗と日々を過ごしていることが伝わる答えだった。


友理奈は、そのあと少し間を置いた。


「……そうなんだ」


友理奈は小さく言った。


栄子は、いつもどおりの笑顔でホットドッグを食べている。


悠斗も必要以上に構えない。


友理奈は口元の笑みをわずかに薄くし、それから店のほうへ目を向けた。


「じゃあ、私まだ仕事あるから」


「うん」


「邪魔してごめん」


栄子が笑う。


「いえ。視察、頑張ってください」


「ありがとう」


友理奈は一瞬だけ栄子を見る。


そして踵を返した。


悠斗は追わない。


呼び止めもしない。


友理奈はそのまま店のほうへ戻っていった。


友理奈は歩きながら、1度だけテーブルのほうを振り返った。


悠斗の向かいには、村澤栄子が座っている。


悠斗が「彼女」と呼んだ女。


友理奈はすぐに前へ向き直り、担当者のところへ戻っていった。


 ◇


その頃。


2階では優美と敬助が雑貨店を出たところだった。


優美の手には小さな紙袋がある。


敬助が手を伸ばす。


「持ちますよ」


「これくらい大丈夫です」


「じゃあ半分だけ」


「半分にできないですけど」


2人とも笑った。


敬助もようやく最初の緊張が抜けてきたらしい。


「この後どうします?」


優美が聞く。


「上、何かありますよね」


「フードコートもありますね」


その言葉だけなら、2人が4階へ上がっていても不思議ではなかった。


もしそのまま向かっていたら。


栄子と悠斗。

友理奈。

優美と敬助。


この時点で、5人の間にあるつながりが一気に明らかになっていたかもしれない。


だが優美は館内案内を見て、少し考えた。


「でも、さっき食べたばっかりですね」


「確かに」


「外、歩きません?」


「いいですね」


2人は上へ向かわず、そのまま海側へ出ることにした。


その数分後。


4階では友理奈がハウンドドッグの責任者と話をしていた。


栄子と悠斗は食事を終え、別の方向へ歩き始めていた。


たった2階。


ほんの数分。


それだけの差で、5人が一堂に会することはなかった。


 ◇


海側へ出ると、夏の日差しが水面に反射していた。


優美と敬助は人の流れから少し外れ、ゆっくり歩く。


店内より会話の間が長くなった。


だが、2人は気まずそうにはしていない。


敬助が海を見る。


「こういうところ、久しぶりです」


「私も。近いのに意外と来ないですね」


「近いと逆に行かないですよね」


「分かります」


優美は少し笑う。


風が吹き、髪が揺れる。


敬助は何か言おうとして、やめた。


優美はそれに気づいた。


「何ですか?」


「いや」


「気になります」


「……今日は、ありがとうございました」


優美が首を傾げる。


「まだ終わってないですけど」


「あ、そうですね」


「ふふ」


敬助は少し困った顔をしてから続けた。


「でも、来てくれてよかったです」


優美は前を向く。


「私も楽しいですよ」


そのひと言に、敬助はしばらく何も返せなかった。


やがて2人は海の見えるカフェへ入った。


今度は向かい合って座る。


先ほどの雑貨店で買った袋が、優美の横に置かれている。


敬助がそれを見る。


「本当にそれにしたんですね」


「敬助さんが選んだので」


「責任重大ですね」


「何の責任ですか」


また笑う。


初めての2人きりの外出。


大きな事件は何も起きない。


派手な言葉もない。


それでも、お互いの知らなかった部分を少しずつ知っていく。


恋というものは、案外こういうところから始まるのかもしれない。


 ◇


一方、4階を離れた栄子と悠斗は、館内を歩いていた。


栄子が横を見る。


「さっきの人」


悠斗が答える。


「うん」


「この前、メッセージ来てた人?」


悠斗は一瞬だけ黙った。


「そう」


栄子は前を向いたまま続ける。


「昔の知り合いって言ってたよね」


「……元カノ」


栄子は歩きながら悠斗を見る。


「やっぱり」


「分かってた?」


「何となく」


「ごめん。別に隠すつもりはなかったんだけど」


「うん」


栄子はそれだけ言う。


悠斗が少し気にする。


「気になる?」


栄子は考える。


そして首を横に振った。


「昔のことでしょ?」


「まあね」


「じゃあ別に」


それで終わりだった。


元恋人だと聞いても、栄子は驚いた様子を見せなかった。


お互いに過去の恋人がいても、不思議ではない。


栄子が話題にしたのは、むしろ別のことだった。


「でも、仕事してる時の顔、全然違ったね」


「友理奈?」


「うん。ちゃんとしてる人なんだなって」


悠斗が少し笑う。


「昔から、やる時はやるタイプだったよ」


「へえ」


栄子はそれ以上聞かなかった。


そのひと言が、後になって別の意味を持つことも知らずに。


 ◇


夕方。


優美と敬助は神戸駅へ向かって歩いていた。


朝より距離が少しだけ近い。


敬助が言う。


「今日は付き合ってくれて、ありがとうございました」


優美は横を見る。


「それだと、私だけ付き合わされたみたいじゃないですか」


「いや、そういう意味じゃ」


「分かってます」


優美は笑った。


敬助も少し笑う。


駅が近づく。


今日の外出も、そろそろ終わりである。


敬助は1度息を吸った。


「また、誘ってもいいですか?」


優美はすぐには答えなかった。


ほんの少しだけ、考えるように首を傾げる。


「次はどこですか?」


敬助が目を瞬かせる。


「それは……これから考えます」


「じゃあ」


優美は微笑んだ。


「考えておいてください」


敬助の顔が少し明るくなる。


「はい」


その返事は、今日1番はっきりしていた。


 ◇


同じ頃。


友理奈は海側のベンチに座り、父へ送る視察報告をまとめていた。


売れ筋。

改善点。

ピーク時の提供速度。

スタッフ配置。

店舗責任者へ伝えるべき内容。


友理奈は、1度だけ入力の手を止めた。


顔を上げ、海の向こうへ目を向ける。


港の猫には、その理由までは分からなかったという。


ただ、そうしていたのは数秒だけで、友理奈はすぐに画面へ目を戻した。


報告の続きを入力する手が、また動き始めた。


 ◇


そして夜。


優美は魚崎へ帰った。


栄子も悠斗と別れ、魚崎の家へ戻った。


姉妹はその日、同じ時間帯に同じ建物の中にいた。


優美は2階の雑貨店で、敬助との距離を少し縮めた。


栄子は4階のフードコートで、悠斗の過去にいた女と初めて顔を合わせた。


そして友理奈は、父の代理として訪れた仕事先で、偶然にも悠斗の現在を知った。


わずか2階。


たった数分。


けれど、5人をつなぐ関係の全体は、まだ誰にも見えていなかった。


人間の縁というものは不思議である。


会うべき時には、嫌でも会う。


まだ会うべきでない時には、すぐ近くにいてもすれ違う。


もっとも。


この5人の線がいつまでも別々に進むわけではない。


吾輩は知っている。


少し先で、それぞれの線はもっと複雑に絡み始める。


その時になって人間たちは、


「こんなところでつながってたの?」


などと驚くのだろう。


猫からすれば、ずいぶん前から見えている話なのだが。


人間とは、やはり鼻の使い方が下手なのである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。