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波乱(10)
冴子さんの話は続く。
「私も何かしようと思ったの。
父に同行して、私の進学先の高校には
プールに監視カメラを設置するようにお願いしたわ。
そして警備員さんをはじめ、必要なスタッフは父の会社から派遣し、
私は生徒会役員として、
毎日の状況の報告を受ける仕組みを作っていったわ。」
ようやく、これまでのことが理解できたわ。
「ひょっとして、新入生代表挨拶の役がボクに回ってきたのも、
冴子さんが入学初日から生徒会に入って活動していたのも……」
「すべてが、二度とりーちゃんのような生徒を出さないため。
そして私がりーちゃんのような目に遭わないため。」
「だけど、ごめんね。」
冴子さんは、また涙を流した。
「まさか、実咲ちゃんがこんなことになるとは思っていなかった。
読みが甘かった。」「生きていてくれて、ありがとう。」
保健室のドアがノックされた。




