み、右手が~と、スパルタメイド(2)
「よし、今日は『DUO』だけ、時間いっぱい進めるぞ。
そして明日は昨日の数学の続きと、『DUO』の残りだ。
今週中に英語と数学の目途をつける。」
予定変更ね。今日は英語だけね。数学はなし。
そう思ったのが甘かった。
書けども書けども、プリントの束は終わらない。
しかもやっとの思いでセクション23、半分が終わったと思ったら、
「はい、次。」
ひたすら休みなしで書き込み作業。
さて、人使いが荒いなぁと思ってチラチラっとリコさんの様子を見ると、
なんだあれは。
すっさまじいスピードで、
ボクが書き終わえたプリントをチェック、
書き間違いや誤字があるところに付せんを貼っている。
あいつ、速えぇーーー。
頭いいやつって、こんなに処理速度が速えぇのかよ。
ボクの視線に気づいたのか、リコさんは手を止める。
「手を止めるな。一気に片を付けろ。」
「なんか、すごいなって。」
「こんなもの、それほどのスキルではない。
そのうち、オマエ………キミにも身につく。
今やっていることに集中していればな。」
そのうち身につくものなのかなぁ。
それにしてもすげぇ。
人間業じゃねえ。
「今、『人間業じゃねぇ』って思っただろ?」
リコさんは続ける。(心の声、なぜ読まれる?)
「勉強ができるヤツの共通点とは、
単に理解力や記憶力に優れていることだけではない。
処理能力・処理速度に長けていることが絶対的に必要なのだ。
処理能力や速度に長けていないヤツは、小利口なだけだ。
中学までなら『小利口』なだけでも通用する。
なぜなら、小利口なヤツにとって、高校入試までのテストは
時間内に余裕で終わらせられるレベルだからだ。
ただし、大学受験は違う。
どんなに集中しても、時間内に全問解き終わるのは難しい。
なぜなら、もともと時間内に解き終わらないように
問題が作られていることが多いからだ。」
そしてさらに続けた。
「この辺りのことは、後で触れていくことになるだろう。
セクション34まで終わったな。
残り11セクションと、数学の続きは明日の午後にしよう。
午前中に、『白チャート』の
コピーを済ませておけ。
近くのドラッグストアなら、1枚5円でできる。
この後は、早く寝ろ。明日もこのくらいの強度でやるぞ。」
言っていることは超スパルタだが、
この美形には逆らえないんだよなぁ。
まつ毛がやたら長い。なにか、マンガかアニメで見た記憶があるが、
今は思い出せない。




