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ボクと、冴子さんと、過保護な黒髪メイド(8)
逃げ回っていた子供もあきらめたのか、
リコさんたち指導員の言うことをきいて、宿題の用意をし始めた。
計算ドリルの宿題ならば、式や筆算をノートに書き込んであげる。
「自力で書けない子が多いんだ。理由は後で教える。
今はそういうもんだと思って、手伝ってくれ。」
ボクも、一人の男の子の計算ドリルの宿題を手伝う。
「初めてにしては、よく書けているな。
そういうふうにして、子供が書き込める状態にするんだ。
一種の教材づくりだと思えばよい。」
リコさんが言う。
それにしても、宿題の量が多いな。
ボクが小学生の頃、こんなに多かったっけ。
いや、多かったのかもしれない。
しばらく時間がたつと、忘れていたことなのかもしれない。
こりゃ、逃げる子もいるだろうな。
ボクの同級生たちも、こんなものだったのだろうか。
リコさんは、手早く、式や筆算を書いてあげて、
さっさと教え込んでしまう。
正直、答えまで教えてしまっているような気もするが、
いいのかな?




