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ボクと、冴子さんと、過保護な黒髪メイド(7)
ポツンと突っ立っていると、
まずは冴子さんがピンクのジャージ姿で出てくる。
こういう色が似合ってしまうところが、
この子とボクの決定的な差なのだろうな。
「なんで着替えるの?」
「これから、子供たちと遊ぶからよ。
相手はなにせ、元気な盛りの小学生。
このくらいの準備はしておかないと。」
そのうちに、リコさんも出てくる。
こちらは黒ジャージ。徹底してるなぁ。
「リコさんも、子供と遊ぶの?」
「恰好だけだ。
もっぱら宿題などの学習支援が仕事だ。」
そうこうしているうちに、
わいわいと子供たちがこの事業所に入ってくる。
指導員の先生方が、
カバンや帽子のしまい方、連絡帳のチェックをして、
宿題ができるように仕向けていく。
たいていの子供は素直に応じているが、
なかには遊びたくて仕方がない子は、逃げ回ってしまう。
そこにリコさん登場。
無言で子供の行く手に突っ立っているだけでも、
結構、圧があるもんだ。
子供から見れば、
そびえ立っているようなものだからね。




