ボクと、冴子さんと、過保護な黒髪メイド(2)
「まずは、教材の変更だ。」リコさんが切り出す。
「白チャートはここまでにして、
『ベイシス数学』(河合出版)にする。
問題数は減るが、
一回の勉強量が明確に示されたような書き方がされている。
そういう意味では取り組みやすい。
欠点としては、白チャートは時々、
とんでもなく難しい問題が混ざっていて、
それがかえってキミの学力をとんでもなく上げていたというところ。
『ベイシス』は、
手堅く基礎問題から標準問題までカバーしているが、
その分、難問はない。
だから、学校テストの難問に対応できなくなる。
まあ、大学入試にピークにもっていくには、
今は基礎固めが大切で、
別に学校テストの成績はどうでもいい。
強いて言えば、学校テストより外部模試の点数を稼ぎたい。
学校の先生が、
個人的趣味と、成績つけのためにわざとつくった
クセの強い学校テストよりも、
大学入試の傾向をつかんでつくられた外部模試と、
入試のためにはどちらで点数を稼いだらよいか、明白だろう。
ただし、学校での順位は下がるかもしれない。それでもいいか?」
「別にいいよ。まだ志望校なんて決めてないから、
かえって気楽でいいよ。」
「提案の2つ目だ。
いいか、よく聞け。」
「なによ、改まって。」
「毎週水曜日、アタシとつき合え。」




