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ボクと、冴子さんと、過保護な黒髪メイド(1)
「数学の勉強の仕方を変えるぞ。」
ある日、唐突に、リコさんが宣言した。
「何で?ボク、さぼってないし、成績上がったし、
しんどくないし、変える必要ないじゃん。」
「それが問題だ。
キミの両親が
キミの変化についていけなくなっている。
親のメンタルの維持も大切だ。
家族が不安定だと、キミも少なからず影響を受けやすい。」
たしかに、両親は変だ。
元々変だったけど、
デキの悪い娘がいきなり超優等生になっちまったもんだから、
さらにおかしくなっても、不思議ではない。
ボクはシンプルライフを目指している。
変な両親に振り回されるのも、今後いろいろとやりにくいものだろうな。
「わかったわよ。
ところでどうするの?
今までよりハードなの?」
「今よりハードモードにしたいのか?」
「いやいや、それも困る。
ボクは本来、勉強よりも趣味に生きる女だ。」
リコさんはボクの言葉をほとんど無視して続ける。
「アタシとしても、今までがうまく行き過ぎていて
気持ちが悪いほどだ。
キミの両親の気持ちもよくわかる。
キミは真面目すぎた。
だから、すこし、ペースダウンするような提案だ。
2つある。」




