2学期のボクと、黒髪メイドと、あとひとり(16)
「どういうこと?」
リコさんはさらに、ゆっくりと続ける。
「学校の先生が作るテストは、
当たり前のことだが、
一人一人の志望校の入試傾向を反映しているものではない。
よくよく考えれば、
そんなテストは作れるはずがないだろう。
中学生のテストならば、
研究熱心な先生なら、
都道府県立の入試問題に出題形式を似せて
テスト問題を作ることはできる。
だが、大学入試は、
そもそも生徒の志望大学も、
文系・理系の区別も
バラバラだ。
だから、悪く言えば
先生の趣味で、
現在の大学入試の傾向と無関係に、
好き勝手な問題が作れてしまう。
そんなテストで高得点を目指しても、
外部の模試で高得点が狙えるかどうかはわからない。
外部の模試や、
英検などの検定試験は、
多くの大学入試の傾向を反映させ、
複数の教師や予備校講師などが
作成している。
学校のテストの点数や順位を気にするよりも、
外部模試や検定といった、
公的なものに目を向けろ。
そうすれば、日常学習で何をすればよいのか、
わかるようになる。」
そして、さらに付け加えた。
「大学受験までの道のりは、
まだまだ遠い。
おそらく、
今まで通りにやっていても順位が下がるとしたら、
他のヤツらで、
キミと似たような勉強法をしている者が出てきていることも
考えられる。」
「それじゃ……」
「それでも、あせるな。
マネされたところで、たいしたことではない。
なぜかわかるか?」




