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2学期のボクと、黒髪メイドと、あとひとり(9)

「お邪魔して申し訳ありませんわ。

 なに、ほんのご挨拶。


 ただ、これから何かと出会うことになりそうですので、

 お見知りおきを。」


 一方的にご挨拶とやらをされて、

こちらとしては

「はあ、よろしく。」

と返すのが精いっぱい。


 なにせ、同じ1年としては、

校内では別格の存在。

 言葉を交わすのだって

そうはできない相手なのだから。


 お嬢様だが、

お決まりのような取り巻き連中など引き連れるなんてことはなく、

常に一人の

孤高の存在。


 そんな子が、

なんで声をかけてきたのか。



 彼女はボクの席から離れると、

一人で図書室の一角へ。


 そこは、壁に向かって座るように置かれた

机と椅子。


 冴子さん専用の席であり、

他に誰も、たとえ上級生でも座れないという、

暗黙の了解がこの学校でできている(らしい)。


 彼女はゆっくりと、その席に着く。


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