新たな景色と、黒髪メイド(2)
リコさんはさらに続ける。
「勉強法の種類は、英語とそれ以外の2種類だ。
何種類もあると、それだけでストレスになりやすい。
英語以外はルーズリーフにコピーを貼り、
解法をひたすら読み、
テスト範囲が分かったらすかさず復習を始める。」
「できれば、最低5回以上は復習したい。」
「5回も?
それは大変ね。」
「1回目の復習は時間がかかるかもしれないが、
2回目以降からはスムーズになるはずだ。
複数回の復習が大変な科目の筆頭はやはり数学だろう。
他の科目は「用語」や「単語」を中心に覚えればよいが、
数学と物理は「解き方・やり方」を覚えなければならない。
面倒でも、広告紙の裏でもコピー紙の裏でもなんでもいい、
殴り書きでよいから、文字のきれいさにこだわらず、
解法を書き出す。
反射的に書けず、考え込むようなら、
ためらわずにルーズリーフを見て写せ。
それを5回のうちに加えてよい。
最初のうちは写してばかりになるかもしれんが、
試験範囲を繰り返すうちに、
ほとんど見ずに解法が書けるようになる。
社会や理科の生物の用語も同じように広告紙の裏に殴り書きするが、
こちらの方が数学の解法よりも短期間で覚えられるかもしれないな。」
「『殴り書き」とは言ったが、力を入れて書く必要はない。
ただ、自分が読める程度には書くんだ。
自分でも読めない文字は覚えようがない。」
「もっと慣れてきて、
成績が向上すれば、
授業時間内にルーズリーフに貼りつけたコピーへの書き込みも
『内職』できるだろう。
成績がある程度高ければ、
授業妨害しなければよいと思うのが、
多くの高校教師の思考だ。
勉強ができるヤツというのは、
睡眠時間が短くてもよいような
『我慢強いヤツ』ではない。
大昔には『四当五落』とかいって、
睡眠時間4時間なら合格し、
5時間なら不合格なんて言葉があったそうだが、
今では睡眠時間が十分確保できなくては、
学習効率が悪いというのは、
科学的に証明されていることだ。」
こうした話を横でリコさんが、ささやくようにボクにするのだが、
こうした話も一種のBGMのようで、
ルーズリーフへの作業の邪魔どころか、
調子を上げさせているような気がしてならない。




