そして犬耳族の男は皇帝となった　――東征は失敗に終わった――

犬耳族《いぬみみぞく》の青年セアトは壊走する味方の軍の只中にいた。
次々と討ち取られていく兵士たちのなかで、彼は重傷を負った司令官を見つけ出し、辛うじて戦場からの脱出に成功する。

敵国領の奥深くに取り残されたセアトは、命からがら辿り着いた修道院で猫耳族《ねこみみぞく》の修道女エンネニーナと出会う。
彼女は、救出した司令官と同じ剣を形見として持っていた。

セアトは生き延びるために、エンネニーナは自らの出生の秘密を解き明かすために、国境を目指す旅へと踏み出す。

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物語の舞台は古代オリエントを模した幻想世界。
登場するのは、無双の戦士、魔法の才に恵まれた若者、そして負傷した司令官を奪い一攫千金を狙う羊蹄族《むふろんぞく》の姉妹など。

物語は敵国領内から脱出し、祖国への帰還を目指す長い道のりを描く。
前半はセアトが司令官を背負い逃げ延びる旅、後半は再結集した軍団と敵軍との大規模な戦闘が展開される。

ネトコン１２一次突破しました。