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IKAZUCHI  作者: 雪 渓
序章
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生徒会議室 2


「お、俺は......。」


 周平はうつむき、そして、氷華の顔を見る。

 が、苦し紛れに出された答えは曖昧な答え。


「俺は、今ここで返事をすることはできません。先輩たちが俺を誘った理由に涼稀のことも入っているのならなおさらです。少し時間をください」


 だが、「わかったわ」と氷華は頷く。


「三日間あげる。少し短いかもしれないけど、灰桜君と一緒に、しっかりと考えてきて。もし生徒会のことで聞きたいことがあれば、ここにいるメンバーに聞きにきてもいいから」


 周平は安心する。今ここで答えなくちゃいけないとなるとOKを出さざるを得ないことになりそうだったから。


「それでは、また後日返答にきます

」

 周平は氷華たちに背を向け歩き出そうとした、が。


「おい、周平。お前なにか忘れてないか?」


 駿太郎の声。


「えっ?」


 周平は慌てて後ろを振り返る。


「まさか生徒会(うち)のものを壊して、生徒会の先輩たちに後片付けさせるようなまねはしないよねぇ」


 真利奈が詰め寄る。彼我の間は10cmほどしかない。そして周平によりも小さいにもかかわらず、


(威圧感が半端じゃない......)


「あっ、いやっ、これは~その~~」


 周平の額に冷や汗が流れる。いろんなことあり過ぎて完全に忘れてたのだ。


「言いたいことがあるなら、ハッキリ言いなさい」


 語尾を上げる口調で真利奈は続けて周平に詰め寄る。もうほとんど体が密着している。大胆な先輩だ。


「はぃ!完全に忘れてました!」


 周平は耐えきれなくなって吐く。


「真利奈。そのくらいにしてあげなさい」


 氷華からの助け舟。


「そうね~。今回はこのくらいで許してあげようかな」


 そう言って、真利奈が周平から下がった。

 真利奈は周平のことを許してくれたようだ。


「で、練習場を片付けるために、俺は何をすればいいんですか? 」


「そう言えば、まだ入学したばかりで、部屋の作りとか、どこに何があるとか分からないのか」


 真利奈がそういえば、というような顔をする。

 周平が入学してからまだ一週間しかたっていない。そしてこの一週間は、この学校生活に慣れるのを目的としていたので、ほとんど授業を受けていない。

 だからここと変わらない作りになっている他の練習場にも入ったことがない。


 それなのに、周平は勝手に第五練習場に入り、たまたま片付けていなかった練習用の的に向かってまだ制御し切れていないパワーの電流を放ったのである。


ーー馬鹿だったな......


 周平は切にそう思う。


 ちなみに学校全体のつくり(各教室の位置など)は、初日にもらったパンフレットを見たので全て頭の中にはいっている。ちなみにそのパンフレットには残念ながら第五練習場(ここ)が生徒会専用とは書いていなかった。


「まあ、無事だった練習用の的の片付け。次に残骸の回収。で、室内のダメージの修復ってところかな。」


 鈴からの説明。

 とりあえずやることが分かった周平は第五練習場に歩いて行き、氷華たち五人もそれに続いた。


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