バトルマッチ本部
下手くそでしたが、バトルばっかだったのでこの辺でちょっと一息。
「あ~あ。終わったな涼稀」
「そうだね。でも、本番はここからだよ。
みんなのおかげで早く終わっちゃったし、先輩たちの偵察にでも行こうよ」
一年の決勝戦で早々に勝った周平たちだが、
今日は行われる試合自体が少ないため、午後からは普通に授業がある。
それに、先輩たちとの対戦は明日であるため放課後に待ち合わせをして、一度別行動を取ることになった。
ということで、いつも仲良しの涼稀と周平は構内の売店でコーヒーを飲みながら雑談をしていたのだ。
しかし涼稀の進言によりそれもこれで終わりになった。
「それじゃあ、行くか涼稀。えっと、2年の会場は何処だっけ? 」
「えっと、第2練習場かな」
「わかった。ささっと行こうぜ」
2人は第二練習場に向った。
この行事の主催者である生徒会の本部は、第二練習場の近くにある。予定表を見ると、まだ試合開始には少し時間があったので、周平たちは本部に寄ってみることにした。
プレハブ構造の本部に入った周平たちに、秘都美が声をかける。
「あ、周平くんに涼くん! 」
「あっ、ひと姉。それに、百地先輩と瀬戸先輩。こんにちは」
「百地先輩、瀬戸先輩こんにちは」
中には、2年の生徒会がそろっていた。どうやら3年生は試合らしい。
「あ、涼稀君と周平君。こんにちは」
「お、周平と涼稀か。本部には執行部の誰かが残ってないといけないから、俺たちの試合を少しずらしてんだ。先輩たちは試合だからな」
「うん、もうすぐ終わると思うけどね。3等星の三人が組んだら、たとえ3人しかいなくても勝てるとこは無いでしょうねぇ~」
「え、天白先輩たち3人で出てるんですか? 」
「ええ、これで1年生に負けたらシャレにならないって言ってたわよ。私たちもいるのにね」
「今年の1年はなかなかの人材が揃ってるからな。お前らはがそのいい例だ」
ぼくたちはそんなに強くないですよ。と涼稀がいって、周平を見る。周平は、そうだな。と涼稀の視線を適当にながす。
そうこうしながら4人で盛り上がっていると、構ってもらえない人が涙ぐみながら(もちろん演技だが)周平に抱きいた。
「......ねぇ、周平くん。どうして私の事は無視するの?」
「あ、青影先輩いたんですか?」
周平は、わざとらしく返す。周平にとっては、秘都美に反抗する数少ない機会である。
しかし、秘都美もそれだげでは終わらない。抱きついたまま周平に優しく囁く。
「周平くん、このまま君と一緒に外にワープしたらどうなるか分かる?」
「...........青影先輩、こんにちは。今日の試合頑張ってください」
周平は、それだけ言うのが精一杯だ。
「いや~、ありがとう周平く~ん」
秘都美はそう言って周平の頬にキスをしようとするが周平は全力でそれを阻む。
周囲の人たち(生徒会メンバーと準生徒会メンバー)は、良い笑みで彼らを見ている。
唐突に采聖が涼稀に聞いた。
「そういえば、涼稀と秘都美ってどんな関係なんだよ」
「あ、それは私も気になるな~」
「俺も気になる。涼希、何でひと姉って呼んでんだ?」
「あら周平くん、私と仲のいい男の子がいると気になるの? 嬉しいわね~」
「そんなんじゃないです。話がもつれるので黙っていて下さい」
「いや~。やっと質問されたなぁ。ぼくとひと姉は従兄弟なんだ」
気になっていたがいつも聞くのを忘れてしまっていたことが分り周平たちは、満足する。
「なるとどな、だから両方とも美形なのか」
「いや~周平くん。そんなこといわれたら照れちゃうよ」
周平の反応に、秘都美はまたキスをしようとする。
「ほらほら、ひとみちゃん。先輩たち帰ってきたし、そろそろ会場にいくよ」
周平たちにはわからないが、おそらくテレパシーの応用で感知したのだろう。鈴が言った。
「いいよー。瞬間移動で行くよ~」
「そうもいかんだろ、ほら行くぞ! (まったく、鈴より手が焼ける)」
「采聖なにか言った? 」
「いや、何も。それより行くぞ。それじゃあ先輩、あとよろしくお願いします」
秘都美たちのじゃれあいも終わり、執行部2年生たちは秘都美を引きずりながら試合会場にむかう。
「あら、周平君、涼稀君。こんにちは」
「天白先輩、田邊先輩。こんにちは」
「こんにちは」
「やあ、周平くんに涼稀くん。そういえば周平くん、最近態度がでかいな〜。秘都美とベタベタするなんて」
真利奈がニヤニヤしながら周平の方を見る。
「そんなんじゃないですよ。別に俺はあの人に気があるわけじゃありませんし」
「何かそう素っ気なく返されると面白くないな」
「まあまあ2人とも」
真利奈が頬を膨らませるので、氷華が苦笑しながら間にはいる。
「あ、周平。そろそろ始まるから見に行かないと......」
「ということで、田邊先輩さようなら。天白先輩、失礼しました」
「何よその差別......」
真利奈はまたほおを膨らませ、氷華はそれを見てまた微笑する。
「それじゃあ気をつけてね」
「はい、失礼しました」
そう言って2人は本部を出た。
普段は面倒な先輩だが、周平は秘都美がかなりの実力者であると感じていた。これまで何度か瞬間移動を使っているのは見たことがあるが、彼女の実践的な魔法はまだ見てきない。だから周平は周平なりに、彼女の試合を見るのが楽しみだった。(無論、恋愛的な意味合いは全くない)
周平が少し考え事をしている間に、会場に着いた。
司会の合図に、采聖と相手チームのリーダーが頷くのが見えた。




