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オレは「不動産王」になる  作者: オダエイジ
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17/23

またまた別の不動産屋にて

オレ「こんにちは」

男「あ、こんにちは」


オレは近所にある不動産屋へと来ていた。初めて行くところだ。というか今まで2回行ったところは今のところないのだが。


この不動産屋は、オレがまとめて資料請求したところの1つだ。近隣の1棟アパートという縛りで資料請求したつもりが、なぜかテナント物件がヒットして向うから折り返しがあった時に丁重にお断りをしたのだったが、コレも何かの縁ということでお邪魔することにしたのだ。


この男、仮に田原氏としよう。オレが間違えて資料請求したことに対して特に気を悪くする訳でもなく、初めての投資物件がテナントなのはリスクが高いという事を親切に教えてくれた(もちろん、そんな事は分かっている)


正直な人柄だと思ったので会って損はないと思ったのだ。


田原氏「今のところ紹介できる物件はないのですが」

オレ「そうですよね。私も~サイトで今物件を探している最中でして」


と言ってると、田原氏がノートPCを起動させそのページを表示させる。オレが見てる物件が10件ほど出てきた。


その中で今まさにオレが商談を進めている物件を指さす。


田原氏「まあ、この中ではこの物件が一番良いかと思います」

オレ「ああ、それまさに見てきたところです。現地で見たら思ったよりもきれいでした」

田原氏「おお、さすがにお目が高い」

オレ「いやいや、たまたまですよ」


褒められて悪い気はしない。それにこの男、見え透いたお世辞を言うタイプでは決してない。本心からの言葉なのだろう。


オレ「まあ、ちょっと古いので指値入れてみようとは思うんですけどね。もちろん、銀行の融資条件が出たあとで」

田原氏「なるほど、でもこの物件なら2500で決まるでしょうね」


自信たっぷりに言う。が、オレは面白いと思った。


実はこの物件いくらくらいが妥当な金額かという事を他の人にも聞いているが、人それぞれだからだ。


この田原氏は、2000万以下はないと言う。


不動産管理の火口氏は1800位だと言った。


そしてオレが今のところ一番信頼している最初に出会った不動産屋、宮崎氏は1500だと言ったのだ。


医者にもセカンドオピニオンが必要な時代であるが、不動産屋にはサードオピニオンあるいはもっと必要なのかもしれないな。と思った出来事であった。



オレ「ちなみに田原さんは、収益物件って何件くらい持っているんですか?」

田原氏「いえ、実は一件も持ってないのですよ」

オレ「それはまたなぜ?」


イジワルな質問だが、オレ達素人が一番聞きたいことでもある。専門家が持っている物件とはどんなものだろう?そんな人が持っている物件なら、とても良い物件なのに違いないと素人考えで思ってしまうからな。ところが、この田原氏は物件を持っていないという。業界歴は10年以上あるのにだ。


田原氏「実は、購入しようと思った物件はあったのですよ」

オレ「ほう」


田原氏の話はこうだった。もの凄く良い物件があった高利回り、築浅、立地条件最高。そんな夢のような物件はあるオーナーの持ち物だった。だが、このオーナーはこの物件以外にも売りたい物件があった。そしてそちらの物件はちょっと条件が合わなくてなかなか売れないような物件だったのだ。


田原氏は、この2件の物件を抱き合わせで売却しようと色々な投資家へと話を振った。だが、なかなか買い手はつかない。諦めていた矢先、なんと売れないと思っていた物件の方を欲しがる人が現れたのだそうだ。


(なんという幸運だ。じゃあ、こっちの条件が良い物件の方はオレが購入しよう)


ところが、田原氏が声を掛けていた投資家たちが「あの物件はどうなったの?」という問い合わせをしてきた。ウソをついてもすぐばれる。そうして、その物件は結局のところ、自分のお客に売ったのだった。


田原氏「それ以来、いくら良い物件を見てもその時の物件と比べてしまってですねえ」



こいついいやつだ







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