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オレは「不動産王」になる  作者: オダエイジ
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物件の仲介業者と打ち合わせ

オレ「こんにちは」

男「初めまして、本日はよろしくお願いします」



土曜日の夕方、日本で一番店舗数が多いファミレスにてオレは2人の男と対峙していた。先日見学してきた物件の仲介をしている不動産業者だ。とは言っても2人で来るとは聞いてないぞ。と思いながら名刺を頂く。オレは普段着なので名刺は持ち歩いていない。貰うだけだ。



オレ「まさか、社長さんまで一緒だとは聞いてなくて。こんなところまでお越しいただいてありがとうございます」

社長「イエイエ、たまたまこちらに来る事があったのでついでに伺ったまでです」


短パンにTシャツ、おまけにクツはクロックスのいで立ちで会うのはちょっと失礼だったかな。と思いつつも2人の上座へと誘導されるままに座る。


オレの真向かいに社長が座り、その隣に若い男が座る。オレと今まで電話で打ち合わせをしてきたのはその若い方の男だ。仮に小田氏とするか


オレ「小田さんは失礼ですが、おいくつですか?」

小田氏「はい、36です」

オレ「なるほど、この業界のご経験は?」


そうなのだ。先ほどから、オレと社長が話している内容をメモを取っているのが気になったのだ。まだ業界歴が浅いのだろうと思ったので、そう聞いてみる。


社長「小田は、まだこの業界に入って日が浅いんですよ丁度1年くらいですかね。私は、不動産投資を始めて10年くらいでしょうか」

オレ「なるほど、色々とご指導いただければと思います」

社長「まあ、そうは言ってもこの業界も色々と変わってきますので日々勉強ですよ」

オレ「その通りですよね。でも今は色々とネットにアップしている人が多いから助かっていますよ」



その後、物件の資料を見ながら説明と質問の応酬となり大体の打ち合わせは終了した。


オレ「この物件に関しては銀行に資料を渡しており、その結果が分かるのが早くても来週ですのでそこからまたお話をさせて頂きます」

社長「そうですね。まずは資金調達ですからね。おい」


と小田氏へと指示を出し、小田氏は頷いた。


社長「ところで、オレさんは新築物件についてはご興味はありませんか?」


そうなのだ。今の物件のオーナーは、他にも2件、計3件の中古物件を所有しているのだが、この社長の提案でそれらを全て現金化した後、RC構造の新築物件を建てる計画なのだそうだ。


オレ「そうですねえ。土地から購入して新築となると初期コストがかかりすぎるのでちょっとリスク高いかなと思っております。もちろん、そのリスクに見合うだけのリターンが見込まれるのなら考えますけど。今は建築費も高騰してますよね?人件費も材料費なんかも値上がりしていて。今がピークなんじゃないですか?」

社長「そうかもしれませんね。でも、ディベロッパーの中には原材料の鉄骨なんかを前からストックしているところもあって材料費を押さえて建てたりしてますよ」

オレ「建築会社も今、本当に儲かっているところは儲かってるみたいですね。地元の~建設ってご存じですよね?今や、色んな会社を買収していて他業種にも手を出しているそうです」

社長「ああ、~建設さんですね。アソコは凄いですよね」

オレ「この近くに~ホテルっていう100年以上の歴史のあるホテルがあるんですけど、ここは地場の建設会社に今年買収されたそうです」



オレと社長の世間話を一心に聞いている小田氏、全く口を挟まないのでたまに会話を振ってみる。


オレ「私も、つい最近不動産の勉強を始めたばっかりなんですよ。こういったら失礼かもしれませんが一緒に頑張りましょう」

小田氏「はい」


素直な男だ。


その後も色々と話をして、小一時間程度で商談を切り上げる。印象としては悪くない2人だったがこの物件購入は厳しいかもしれないな。今のオーナーが融資の残債が結構あるようで値引き交渉の余地はあまりなさそうだ。



オレ「今日はわざわざお越しいただいてありがとうございました。銀行からの融資の結果が分かりましたらまた連絡させて頂きます」

社長・小田氏「よろしくお願いします」


ファミレスの駐車場で挨拶をし、オレは愛車へと乗り込もうとする。と、ある事に気付く。


オレ「社長さんも同じメーカーのお車にお乗りなんですね」

社長「はい、オレさんの車新しいなと思ってみてたんですよ」


オレはSUVで社長はセダンタイプだが、同じメーカーの車で値段設定もほぼ同じくらいだ。それだけでも、また親近感を覚えるものである。



オレ「またお会いしましょう」

社長「楽しみにしております」


社長と小田氏が揃って駐車場で深々とお辞儀をする。ちょっと大げさだなと思いながらも、オレは慌ててしかし安全に車を自宅へと走らせたのだった。






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