表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/18

第10話 強まる愛情

帝国暦1400年 11月


―ジャポーネ領アーサキ―


神は言う。

「あなたがそこまでの覚悟ならば、私が止めることはありません。さぁ、誓いの言葉を言いなさい。」と。

私は一文字一文字を丁寧に言う。

「神、アイノハラノミコト様に私は誓う。私はアイを、大切な弟子を、如何なる場合でも守る。その行動によって、この命が失われことになろうとも…。」

「確かに聞き入れました。あなたに神の幸があらんことを…。」


神が天界に帰った後、アイは私に泣きながら言った。

「アオイ様はなぜ、私を守ると言ったのですか。私は、アオイ様がいなくなって私だけが生き残る何て嫌です。せめて、誓う前に私に一言、何か言ってくださいよ。アオイ様。私のことを信頼してるならお願いします。アオイ様だけで抱え込まないでください…。」

朝日に照らされて、橙色の涙を流しているアイに私は言った。

「アイの意見を聞かずに勝手に誓ってしまい、すまなかった。けど、これが私の存在意義なんだ。私は今までの人生の中で誰も救えなかった。むしろ、たくさんの人を犠牲にして生きてきた。さっきまで、私は死に場所を求めていた。そして、やっと見つけた死に場所。それは、もしお前に厄災が降りかかったら、私の命に変えてお前を守る。それが、私の出した答えだ。」

アイは私に聞こえる位の小声で言った。

「アオイ様は他者を愛しすぎなんですよ。けど、そういうところ、私は好きですよ。」

「なっ、愛してなどいない!」

顔が熱くなる。他者を愛してるだと、そんなことはない?はずだ…。

「そういうことにしといてあげますよ。」

いたずらっぽく言うアイの姿が何だか妙に大人っぽく見えた…。


―4時間後―


誓いを終えた私達は、アマーサキ郊外で魔法の練習をしてきていた。

「そこはもう少し力を込めろ。」

「バカ、込めすぎ。もう少しで爆発するところだったぞ。」

「ごめんなさ〜い。次からは気をつけま〜す。」

舐めた口調のアイの言葉が帰ってきた。

普段なら火の玉の一つ位投げつけているところだか、今回は投げないでおいた。日を追うことに強くなるアイへの思い(愛情)が邪魔したからだ。とはいえ、アイにやられっぱなしというのも気に食わない。後で何かやってやろう、と思いながらアイを見ていた。

………。

そして一つ気付いた事がある。

あれ、コトネどこに行った?

答えはすぐに出てきた。

正解は家だ。

神に誓った後、私達はコトネのことを忘れ、ここへ来た。

つまり、コトネからしたら、朝起きたら、私達がおらず、いずれ帰ってくると思っていたのに全然帰ってこない。

仲間外れにされた。

そう思っているはずだ。

すぐにアイを呼び戻し、家へ帰った。そこには玄関の前で正座をし、カンカンに怒っているコトネの姿があった。


「どういうことなん、これは。」

それがコトネが最初に発した一言だった。

「コトネ、本当にすまなかった。私がコトネのことを忘れてアイの訓練に行ってしまったこと、深くお詫する。」

土下座しながら、謝罪する。

「コトネ様。本当にすいませんでした。私はコトネ様を忘れ、アオイ様と訓練に行ってしまいました。今後は、この様なことは起こらないようにしますので、どうかお許しください。」

アイも土下座しだした。

コトネは、私達の目を凝視して「今後はこんな事しないって約束するん?約束するんやったら、今回の事は水に流したるわ。」と言った。

私とアイは即座に「約束します。」と声を合わせて言った。

「今回は、信じたるわ。けど、一つだけ条件がある。それは、私を温泉に連れて行くことや。」

「………えっ、温泉?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ