少女
『えーと、、、、』
『あ、お父さんは今パトロールに出かけて帰ってこないの。おねえちゃん、お父さんと知り合い?』
まさか警視にお子さんがいたとは。
『うん、ちょっとお話しがしたくてね。』
『そうなんだ。困ったなあ。お父さんずっとパトロールしてて、、あたしも困ってるの。』
少女は身なりは清潔だ。
しかし、妙に痩せている。
『お父さんはいつからパトロールに出てるの?』
『3日前から。』
3日前。
こんな幼い子を残して?
虐待だろうか。
『お嬢ちゃんお腹空いてないかしら?』
『うん、、あたしお腹空いた。』
『お父さんが帰ってくるまでご飯作りに来ようか?』
『いいの!?』
少女は目を輝かせる。
『うん。お姉ちゃん、しばらくこっちの村にいるから。ほら駅前のホテルに泊まっているからさ。何かあったら電話ちょうだい。』
『うん!』
『お台所に何か材料はあるかしら、、上がってもいい?』
『いいよお!』
駐在所の奥に入る。
部屋は薄暗い。
台所は使われてないからか綺麗だ。
戸棚を開ける。
『お米、味噌、後はサバ缶。冷蔵庫にはネギ、豆腐、納豆。』
これだけあればチャーハンと味噌汁は作る事ができそうだ。
『いただきます!』
ワシワシとチャーハンを食べていく。
私は朝ご飯用のおにぎりと昼用にも拵える。
『明日はお肉とか買ってくるね。』
『ありがとう!』
しかし3日もパトロールから戻らないとはどういう事か。
『ねえ、お嬢ちゃん、お父さんはいつもパトロールには時間かけるの?』
『うん!1週間はだいたい帰ってこないよ!』
『そうなんだ。パトロール大変なんだね。』
『うん、たぶんね。あ、、、』
少女はスプーンを落とす。
『ああ、新しいの持ってこようか?』
『大丈夫。』
スプーンに手を伸ばす、少女の手を見る。
震えている。
尋常じゃない。
カタカタと持つ手が震えている。
それがお皿に当たり、かちゃかちゃという音が室内に響く。
『ごちそうさまでした。』
皿を洗い、身支度をする。
『お姉ちゃん。』
『なあに?』
『お姉ちゃんは、、、お姉ちゃんは、、、』
『え?』
『いなくならないでね。』




