私らは金を稼ぐ
『ふう、、、』
ネットTVの仕事も楽ではない。
地上波に比べたら取り繕わなくていいが、
その分論戦になりやすい。
『スレイブユアセルフバブルはどこまで続くかしら。』
少し一息入れたい。
リビングに出る。
買っておいたコーヒー豆を挽く。
『そういや、違は、、、』
『おはよう、、ケイちゃん。』
『ああお姉様!起きたても見目麗しく、、、』
『ああ、もう。朝から抱きつかないでよ、ケイちゃん。』
『いやですわ。ネットTVで荒んだ私の心に水を注いでくださいまし。』
『はあ。あれ?違ちゃんは?』
『ああお姉様いないのです。2日くらい、、捜査協力がなんだとか言ってた。』
『捜査協力なんて、一銭にもならないのにね。』
お姉様はテレビをつけた。
『スレイブユアセルフ事件で進展です。北川会病院に関わりが見られ、家宅捜査です。』
『北川会病院。。』
『北川会病院って昔から評判悪いわよね。』
『そうなんですの?』
『うん、表向きはいい病院なんだけど、、、金回りとか犯罪紛いのことやってるとか、裏の界隈だと割と有名よ。』
『ふーん、あ、違だ。』
『本当だ。家宅捜査やってんのかな、、、』
『あ、、あれ?山岸さんもいる。』
茶髪の警察官を指している。
『知り合いなんですの?』
『知り合いも何も、、ほら、お父様の件でお世話になった刑事さん。』
『ああ、、、』
お姉様は一度、補導歴がある。
お父さんの指示で美人局をやらされていた。
その時の担当だ。
お父さんはなぜか、被害届も取り下げられた。
『怪しいのよね。お父さんその時頻繁に札束握ってどこか出かけていたし、、、』
『そうなんだ、、、』
『ケイちゃん、、私らにとってスレイブユアセルフ事件は金稼ぎの道具にすぎないのかもしれないけど、、、、』
『うん。』
『違ちゃんはまだスッキリしてないよね。ヨワちゃんもあんな感じだし。』
『そうだね。』
『尚、北川会病院は当面診療を停止する方針で、、、』
私ら呆然とテレビを見ていた。
テレビのリポーターの声だけがリビングの音を支配していた。




