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六村と弥生とわたし

『警邏兵を配置するより、コスパいいか。』



トラップだらけ。

落とし穴。

火炎放射。

槍。



『なんとか乗り切れたけどよ。まだかよ。』



インカムは切っている。

現状、弥生を信じていいかわからない。



『おかしかったよな。なんだか、はめられてたのかと思うと、、、』


そうだ。

結局、六村が作ったAIなのだ。

六村の息がかかっているくらいは想定していた方が良かった。




ただこのトラップの量。

六村が何かを妨げたいという意思は感じる。

六村がAIを使い、ここまで誘導し、トラップに嵌めて、どこかで命を落とすように仕向ける。




『お父さんを止めて。』



この地下世界を作っただけある。AIにああ言わしめてれば、私みたいな人間は引っ掛かるか。





『さて。まだあるのかしら。』



何個めの扉だろうか。

開く。



そこは。






『六村、、、、』


『お前に娘を渡すわけにはいかないからな。』


『ふん。AIを使ってうまくやってくれたな。』



部屋の後方にモニターが映る。





『違!』


弥生だった。



『違!あなたの勘違いよ!お父さんが、、私にハッキングして、、、』


『だったらなんだ?ミネが死にかけた。知らないトラップで死にそうになった。お前の言葉なんて、、、』


『私は、、お父さんを止めたくて、、、』



『なあ、弥生よ。どうだ?お前の行いは正しいのに、仲間だと信じたこの目の前の小娘はお前を信じてないぞ?これが事実だ。』



『く・・・・。』



『六村、御託はいい。ここでお前を倒す。』


『ふん。お前は、私と同じ穴のムジナだ。殺人は一度犯せば、何度でも同じなのだろう?だから、私を倒すなんて言葉を吐けるのだ。』


『早く腰のサーベルを抜いたらどうだ?怖いのか?』


『違、、お願い!話を!話を聞いて!』


『後ろのAIはついたままなのか?』


『我が愛娘に貴様の死を見届けて貰おうと思ってな。』




『はあああっ!』


『ふんぬっ!!』



金属音が鳴る。

何度も何度も打ち鳴らされる。




『小娘。貴様はもったいない!現実に戻っても!この剣術は!意味をなさない!結局、貴様は!捨てられたのだ!親に!なのに!なぜこの世界を終わらせて、抗う!?私のもとで、警邏兵になれ!』


『ふん。全くクソな提案ね。』


『金が欲しくて地下世界に来たのだろう?ならば!貴様の望むものをくれてやるわあ!』



剣と剣が交わるたびに、

火花が散り

音が響く。



『甘い!甘すぎる!地下世界から脱出しても居場所はないのに!』


『私は!居場所を作るの!アンタと一緒にすんなあ!』



少し踏み込んで剣を振る。

『むむ、、、』



六村は吹き飛ばされる。

額からドバッと血が噴き出る。



『少しみくびったようだ。弥生。アーマーを出しなさい。』


『お父さん!もうやめて!罪を重ねるのは!』




弥生は泣きながら懇願している。

そういう設定なのか。





『うるさい!言うことを聞け!また、プログラムを弄る必要があるな!』


六村が何かぶつぶつ唱える。




すると弥生は急に泣き止み、

ふっと動きが止まる。

目が赤く光った。





『アーマー起動。』



弥生であって、弥生じゃない声が部屋に響く。







すると床が開き、轟音とともに、人1人乗れるアーム付きのロボットが出てきた。

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