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はじまりはいつも弥生ちゃん

『そうは言ってもここにくることになるんだよね。』



ヨワの家。

ここはいつ訪れても基本的に平和。

ケイがやられた時以外は。




『あれからどのくらいたったかな?』


『1週間だ。』


『1週間あれば、私らを探すくらいは出来そうだけど、、、』


『そうね。それはつまり。』


『六村は私らが死んだと思ってる。』


『だけどこの世界の市民の管理くらいデータでやってそうな気がするけど、、、』


『ふむ。違、ちょっと確かめたいことがあるからついてきてくれない?』


『ああうん。』










連れてかれたのは、例の日雇の仕事を斡旋している場所。



『ケイ、、、ここにいたら冒険者アカウントに殺されるんじゃ。』



そう私らはモンスターなのだ。

モンスターに落ちた。





『まあ、私の見立てが正しければ大丈夫だよ。』



冒険者一向がすれ違う。




『おいおい、お前昨日瀕死に追いやった女ゴブリンまだ家に置いてんのか?』


『ああ。あいつさ、なかなかいいんだよ。ギリギリ死なない毒魔法かけつづけて、弱ってるところをな。』


『NPCとはいえやることがゲスだな!ははははは!!』




下卑た笑い声が通り過ぎる。






『あ、、れ?』


『うん、やっぱりそうだ。』


『どういう、、、?』


『私らはね、モンスターでも奴隷でもない。ゲームプレイヤーでもない。』


『は?』


『私らはすでにデータ上、死んでることになってる。たぶん、六村が管理してるんじゃないかな?』


『でも、私ら生きてるよね?』


『そう、生きてる。』


『つまり?』


『つまり、私ら割と自由に動ける。モンスター認定されてないからアカウントに殺されることはない。討伐イベの対象にならない。』


『警邏兵は?』


『警邏兵には認識されるけど、モンスターでも市民でもないから、、、きっとチャンスは来るわよ。』







だからその時がきた。

市民に紛れ、審判をやっているヨワに接触した。



『弥生様。次の市民です。』


『わかったわ。通しなさい。』



弥生か。

六村の娘。

いや、正確にはAI。




弥生か。

世話になった。







♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

『でも裏付けが足りないわ。不安。』


『うん、確かに裏付けが足りない。ただ一ついえるのは、私らを助けようとした思惑をもっている人物がいる可能性が高い。』


『は?』


『は?が多いわね、、、全部推理だけどさ。

私や違に向けられた火炎放射先をコントロールしたバグというかそういったものがあるってことよ。じゃなきゃ、六村が私らを殺し損ねるなんて考えづらい。』


『まあ、言われてみれば。』


『誰かしら。』




誰だろうか。



『あ。』

『何?違?』

『もしかしたら、、、』



♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


『パパに会ったら伝えて欲しいことがあるの。』


『なに?』




『もう、私の為に罪を重ねるのはやめてって。』


『そんなこと伝えてもロックハートは止まらないでしょ?』


『・・・・』


『だったらさ、私が六村を止めるから。』


『お父さん、、強いよ?』


『強くても戦わないと。』


『助けが必要。』


『みんなで戦うわ。』


『みんなだけじゃ、勝てない。』


『だったら助けてよ。』


『わかった。私はこの世界のシステムに出入りは出来るから、、できる範囲で助ける。』


『はあ。現実世界なのに、、意味ないじゃない。』




♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


『それってログイン時に現れるAIキャラ?』


『うん。』


『はあ。なるほど。システムに入れるのかあ。したら、、たぶんそいつだなあ。うむー、なんとかしてこの状態から接触できないかなあ。』


『うむー。あ!そういや、ちょっと気になってることがあるんだけど、、、』


『なあに?』















『私らって最初VRゲームやってたのに、なんで今こうして現実にいるの?』


『確かに。体はいつこっちに移されたのかしら、、、』



『VRゲームでわざとやられてから現実に来るまでの記憶ってある?』


『ないわ。』


『で、ゲームしてた時のIPアドレスが宮城県。。』


『うん。』


『もしかしてさ、、この世界のどこかにさ、、私らがゲームやってた部屋があるんじゃない?』


『ああ、、、、でも探すの大変だよね、、、』


『大変でも!』





大変でも、何年かかっても。

ヨワは助けないといけなかった。



『どこから探そうか、、、』


『まずは。始まりの場所からじゃない?』


『ヨワだったら何か手がかり残してくれてるかも。』




私らはヨワの家に戻ることにした。




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