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私は今ここで。

クリームシチューは美味しかった。




窓から外を見る。

『何よ?ここ。』


見たことの無い建物がずらりと並んでいる。

この建物は白壁に木材なのに、見たことの無い材質のものばかりだ。



『鉄、、、かしら、、、』


『食後のコーヒーはいかが?』


『・・・・。』



この女はなんなのだ。

こんな未知の土地につれてきてシチューを食べさせる。


あまつさえ、食後のコーヒーをすすめるなど何のメリットがあるのだ。





ただもらえるならもらっておこう。


タガエの台所での手つきを見る。

『あれは?何?』



コーヒーを淹れるといいながら見たことのない材質のスティック状の入れ物から何か黒い砂のようなものをカップに淹れる。





『ちょっと!あなた!』


『な、何?ヨワ。』


『コーヒーと言いながら、変なものいれたじゃない!』


『いやいや!これ!コーヒーだから!』


『コーヒーは豆を挽くものでしょ!?』


『ほら、見てよ。』



タガエは入れ物の裏を見せる。



『製品名 コーヒー。原産国 ブラジル、、』



と書かれている。




『コーヒー、、、でもブラジルってどこよ!?』


『ブラジルはブラジルよ。』


タガエは沸かしていたお湯をカップに注ぐ。



みるみるカップにそそがれたお湯は黒褐色に染まっていく。





『確かに色はコーヒーね、、、』


『ほら飲んでみなよ。』



試しに口をつける。


『うん、コーヒー。』


『コーヒーでしょう?』


『ずいぶんと便利ね。でも、、、なんかもの足りない。』


『豆から挽いたものに比べたら風味が薄いかもね。豆挽き買ってくるわ。ヨワちゃん、そっちのほうが好きそうね。』


『だから!私は六村弥生!この世界の、、、』


『六村総統の一人娘かしら。』


『ふ、ふん。わかってるなら最初から弥生と呼びなさい!!』


『う、うん、、ごめんね、弥生ちゃん。あ、、、ち、ちょっと、、ごめん。少し、、出かけるね。、、』




扉を開けて出ていった。

全く失礼な奴だ。



しかし警邏兵は一向に来ない。

もう1日経った。

お父様が鍛えた警邏兵がこないなんて、、

信じられない。




私が抜け出してもいいのだが、、外を見る限り知らない土地だ。

大人しく人質をしていた方が安全だろう。



大丈夫。

すぐ六村弥生を救いに来る。

そう信じているから。




お父様。












3年後。

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