かわいい我が娘
『全く平和になったもんだ。』
ロックハートがワインをちびちびやりながら、
こちらをニヤリとして見てくる。
『なあ、私はお前の為を思ってだな、こうやってそばに置いてるのだ。』
ロックハートの執務室の横にある、部屋。
調度品は一流のものだろう。
ベッドはキングサイズのものを1人で使っている。
浴室も大きいものがある。
しかし、私はロックハートから監視されている。
『私はな、お前の全てを愛しているのだ。』
『だったら、お風呂や着替え、トイレくらいはカメラ切ってください。』
『そんなことをしたら、お前は自分の命を絶つだろう?』
この部屋に囚われて半年。
発狂しかけた。
『やめなさい!』
バスタブに顔を沈めていた私を抱き抱え、引き剥がす。
『ごほっ!』
『何をやっているのだ!』
『こんなところにいるくらいなら死んだ方がマシよ!!』
『なぜわからない。外の世界にいて、お前は何が出来た?』
『・・・。』
『友人に人殺しをさせ、人殺しの汚名を被せた。そして奴隷を増やした。』
『・・・・ろして。』
『は?』
『殺して!』
思い出す。
半年か。
違ちゃんはどうしたんだろうか。
ケイは奴隷になったと聞く。
ロックハートは、24時間私を監視させている。
ロックハート自身、なるべく寝ないように
監視をしながら、シフトで警邏兵にも監視させている。
『あなた、、、半年でやつれたわね。』
『ああ。そうさ、起きたらお前が死んでる。そんなことだけは避けたいのだ。』
『気持ち悪い。』
『そんなことより食事の時間だ。』
『食べないわ。』
『食べさせろ。』
警邏兵が部屋に入ってくる。
私は腕を拘束される。
口を開けないでいる。
バシン!
『くはっ!』
口が開いた瞬間、チューブを口にいれられ、
液体が流れ込んでくる。
『餓死なんてさせないからな、我が愛娘よ。』
私が餓死を選ぶとそれを阻止する。
舌を噛みきれないよう、専用の装置を作り
彼が許可してる時のみ話せる。
『あなた、、、こんなことしても、、、あなたの娘になんかならないから。』
『なぜ!なぜわからない!お前を!お前を愛していたのだぞ!?』
『は?』
『なんで、、、なんで、、、わかってくれないんだ。』
『気持ち悪い。』
『ああ!くそおっ!そうだ!あんなひどい事されたから、ショックで記憶無くなっちゃったんだよなあ!!なあ!よし!おい、貴様!』
『はっ!』
警邏兵の声。
『いいか、娘に少し鞭を打つんだ。たぶん思い出す!!』
『しかし、、ロックハート様、、良いのですか、、、?その傷をつけるなと、、、』
『いいからやれ!』
『はっ!』
警邏兵が部屋に入る。
裸でベッドに括り付けられている私に鞭をしならせる。
『わ、、悪く思うなよ、、ロックハート様の命令だからな。』
鞭は振り上げられた。
『ああ、、、い、痛い、、、、』
『ああごめん、ごめんよ、我が最愛の娘、、、』
口が開いた。
唾をかける。
『なんてことをするんだ。お父さんに。そんな子に育てた覚えはない!おい、鞭を寄越せ!』
『・・・・。』
『おい、鞭はどこだ、、、?』
『アンタが殺したじゃない?私に鞭打った警邏兵。』
私がいる部屋は血の海になっていた。
これが半年。
地獄のような時間が続く。
『ああ!怖いよな、怖いよなあ!ごめんよ、ごめんよ!!』
『触らないで。』
私の頬を撫でる。
裸なのだ。
しかし、何というかロックハートからは下心のようなものは見えないのだ。
本当に慈しむような撫で方で、優しい声で。
そうまるで父だ。
『ああ、、ごめんな、、かわいいかわいい、、、』
『・・・・っ。』
『我が娘、弥生ちゃん。』




