大切な人は大切にしよう
『ようこそ、、、スレイブユアセルフへ。』
『元気、、ないのね。』
『元気はないね。』
『AIなのに?』
『そうAIだけどね。』
『あなた、、これからどうするの?』
『ヨワをこの世界から助けたい。』
『それはつまり、パパを倒すということかしら?』
『ロックハートも実在の人間、、、』
『そうね。』
『人殺しをしなくてはならないのよ?』
『・・・・っ。』
そうまた人を殺すことになる。
ロックハートも実在の人物。
その警邏兵もそうだ。
『それでも、、、私思い出したの。ヨワは私の大切な、、、大切な人。』
『血で手を汚すことは厭わないということね。ふふ、、、愛ね。』
『愛ね、、、、そういう言葉の定義はわからないわ。でも、、、この腐った世界で、、、私をただただ受け入れてくれた、、、』
『だからそういうのは愛というのよ。全くAIの私が知っていて、、、人間のあなたが知らないなんてね、、、それでログインしに来たのね。』
『もう、、御託はいいから。』
『そうね。パパにあったらね、、伝えておいてほしいことがあるの。』
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ここは、、、、
始まりの場所。
ヨワがいる家の馬小屋だ。
立ち上がり、居間に向かう。
ヨミの墓場を作った後、戻ってきてないのだろうか。
キッチンを見る。
切り掛けのにんじん。
マッシュされているじゃがいも。
シチューはクリームと水が混ざりあっていない。
明らかに作りかけだ。
どこへ行ったのだろうか。
『た、、が、、、え、、、』
テーブルの影から聞こえる声。
『ケイ・・・・?ケイ!!』
傷だらけで、衣服もぼろぼろ。
流血こそないが、全身あざだらけだ。
『な、、何があったの!!』
『ごほごほ!、、ヨワが、、、』
『ヨワがどうしたの!?』
『連れ、、去られた、、、ロック、、ははハートに、、、』
ケイは吐血する。
『もう喋らないで!どうしよう、、、手当しないと、、、、そうだ!薬草!』
アイテムを取り出す。
『薬草を塗って、、、後は、、煎じて、、、』
『はあ、、はあ、、わ、、わたしはいいから、、、ヨワを、、、、』
『いいから黙ってて!もう仲間を、死なせない!だから、ケイのことは助ける!』
そうだ。
ヨミのようにもう死なせはしない。
必死の看病は続いた。
『あ、、あたしは、、もうダメだ。ち、致命傷、、だよ、、、』
『うるさい!助けるの!』
『な、なんだかなあ、、、もっと早く仲間らし、、くなれれば良かった、、な、、、』
『うるさい!喋るな!』
『アタシはね、、大丈夫。ど、、奴隷としてね、、い、、きるから。そしたら、また、、助けてね。』
だらんと腕から力が抜ける。
一気にケイの体重を感じる。
ケイの開かれた眼を右手で閉じる。
『くっそぉぉぉぉっ、、、!!!!!』
拳が擦り切れるまで、床を叩きつけていた。




