倒すよ!
『ヤバいヤバいヤバい!ヨミが死んじゃうわよ!助けに行かないと!ねえ!ケイ!』
『あ、、うん、、』
『なんで、そんな落ち着いてるのよ!ヨワ!どうする!?』
『うん。私に任せて。』
ヨワは立ち上がり、トロールの方に歩いていく。
トロールは暴れて、ゾンビを薙ぎ倒していく。
『ウガア!』
『ギッ!ギャアァァァ!』
『嫌な声、、、、』
『嫌か?違。』
『うん、だって、、』
『まあ、リアルだよな。』
『ところで、ヨワ、トロールの方に向かってるけど。。』
『ああ、そうだね、、』
『ヨワ、大丈夫かな。』
『さあ。彼女なりに策があるはずよ。』
ヨワとトロールの距離が10メートルくらいまで近づく。
トロールは動きが止まる。
ヨワは何かトロールに話しかけている。
『な、何をしてるの?ヨワは、、、』
『わからない。』
『トロールの動きは止まっているように見えるけど。』
『うん。』
しばらくお互いを見合っている。
ヨワが何かを叫んでいる。
『ウォォォォ!!』
『わっ!何?』
『トロールが唸っているわ。』
のそのそとヨワに近づく。
拳を振り上げる。
『危ない!トラップ発動!』
トロールの位置に実はトラップを仕掛けていた。
いきなり地雷トラップを仕掛けても倒せそうにない。
そう踏んでいたから。
『ウガアアアアァァァ!!!』
麻痺系のトラップ。
電撃系トラップと麻痺毒を組み合わせている。
激痛と麻痺毒。
相当な痛みのはずだ。
『違っ!!』
『うわああ!!!』
ヨワが死んでしまう。
気がついたら体が動いていた。
走り出す。
鎧が重く感じる。
ただヨワを助ける為だ。
剣の重さも、鎧の重さも、何もかも。
ヨワを助ける為。
その為だけ。
『ダメ!違っ!』
剣を大きく振り上げた。
『ウガアアアアァァァ!』
トロールはこちらを向く。
私のモーションが少し早かったのか。
トロールの肉をズブズブと断つ。
『アアアァァァ!!』
この世界に来て、はじめてだ。
こんなぬきれいに敵を斬ることができた。
やはりトップランカーとしての力はしっかり残されていたということだろう。
トロールの膝が崩れる。
『タ・・・・』
『何よ?反抗的な目して!今切り裂いてあげるわ!』
『ガ・・・・・』
トロールがうなだれる。
強いものへ服従する。
いや、獅子に食われる前の小鹿のように
諦めたのだろうか。
『エ・・・・・。』
『は?』
『た、、が、、、え。』
『なんでトロールが私の名前を・・・・?』
刑務所にいたトロール。
私の名前を知っている。
ヨワと話をしている。
肉を断つ感覚。
0コンマ1秒の思考より早く、
剣はトロールの脳天を切り裂いていた。




