ここはどーこだ?
朝になったのだろうか。
いつもはカーテンの隙間から差し込む
太陽が無い。
『ん・・・・。』
スマホを見る。
朝7時。
『こんな時間に起きてるのも珍しいな、、、』
カーテンを開ける。
『え?』
確かに外は明るい。
しかし何か違和感がある。
いつもの家の近くであれば、人通りがある。
学校に行くクラスメイトや、忙しないサラリーマンがスタスタ歩く様子があるはずだ。
『どこ、、、?ここは?』
家の前は見慣れない川。
見慣れない住居。
豊かな自然。
カーテンを閉める。
『疲れてるのかな、、、』
幻覚か。
もしくは夢か。
ふらふらした足取りで冷蔵庫を開ける。
補充されたのか。
あんなに消費したはずのコーラがびっちりと並んでいる。
『母さんかな、、、、』
そう。
私が寝ている間に母さんが部屋に入って補充してくれたのだろう。
そうだ。きっと。
鍵がかかっているこの部屋に。
『・・・・・・。』
布団に潜る。
あり得ない。
母さんは絶対に私に許可なく部屋に入る人ではない。
父さんもだ。
そもそも父さんは私の部屋に上がらない。
『と、トイレ行こうかな。』
部屋を見渡す。
トイレのドアが部屋の中にある。
部屋を出ないと無いはずのトイレが?
なんでここにあるのだ?
生唾を飲み込む。
ここは誰の部屋だ?
ピロン。
スマホの通知を見る。
『スレイブユアセルフからのお知らせ。あなたは最終ログインから2日が経過しています。24時間以内にログインが確認されない場合、強制執行を行います。これは警告です。』
『はは、、、新手の詐欺・・・かな。』
またスマホが鳴る。
ケイからだ。
オンラインミーティングを要求されている。
ゲーム内だから声だけだが。
ミーティングをするには、ゲームへのログインが必要だ。
『ひっ!』
このケイも本物なのだろうか。
メールが来る。
『動画配信見たかな?あなたを待っている。その部屋にいるだけでは何も始まらない。どうか私とまた冒険をして欲しい。ゲーム内にいるのが一番安全だから。』
アカウントのIDを見る。
間違いなくケイのIDだ。
ゲーム内が一番安全。
どういう意味だろう。
ただ。
この部屋は私の部屋ではない。
運営からの詐欺じみた警告メール。
『ログインするしかないのだろうか、、、』
腕の震えが止まらない。
ゴーグルをかけて。
ログイン。
『スレイブユアセルフへ、ようこそ!引小森違様!!』




