ある日の████ 8
サフラン色の栄光のおまけ集、その3。
ある日の████です。
これは魔族側のおまけ回です。
魔族はただ、悪の側にいただけなのか?
その答えがわかるかもしれません。
四方貴族を傘下に置いたところで、何の解決にも至りやしなかった。
奴隷商人が居なくなっても、下層の在り方は相変わらずだと、拾ってきた子から察したよ。
弱いものは淘汰され、強いものだけが生き残るのが魔界とはいえ、他の世界にまで手を出すのは誤りだろうに。
だから私は下層の連中を片っ端から処分していった。
その過程で、上層にいた各種族達が私の味方についてくれたんだ。
裏切り者を処分してくれたものも居た。
私は彼らの長に"祖"という概念を与え七星として直属の配下に置くようにした。
それくらいの力は持っていたから。
自由奔放な奴らで、対立したら血を見ないと収まらない奴も居たけど、まあなんだかんだ言って慕ってくれたし、それなりに楽しい日々を過ごすことができたよ。
でもやっぱりいるんだ。
他の世界に手を出す愚か者が。
七星の中には居なかったけども、下層の在り方に脳みそを侵食された馬鹿どもは何をしてもそこから抜け出せなかったんだ。
だから、人間の恐ろしさを知らしめてやることにした。
そのために、犠牲になってもらうしかなかったんだ。
人間にも、我々魔族にも。
同族の血が流れるのは悲しかったが、冷酷に、魔界の王に相応しい自分でなければならなかった。
そしてそうあれと、魔女王の称号を与えた彼女に押し付けてしまったことも後悔している。
ここでいう他の世界、とは人間界のことです。
ゲートを開き、人を攫って、奴隷として扱う。
イレディアの敷いた法は表向きには力があれど、闇取引まで取り締まるには弱かったんです。
だから見せしめが必要になった。
だから人間界を襲い、魔界で絶対的な力を誇る自分が返り討ちにあうことで人間の持つ力を魔界に示そうと決断した。
そして自分の居なくなった魔界を一時的にでも任せられるのは、自分の良き相談役であり、思想を共有した親友でもあるミュイールだけ。
人間も魔族も同じだけの血を流さなければいけないことに、心を痛めてはいたんですよ、イレディアも。




