ある日の騎士団 14
サフラン色の栄光のおまけ集、その2。
ある日の騎士団(談)です。
騎士団やサフラニア全体の些細な(?)出来事が
垣間見えるおまけです。
時系列順にはなっていないので、昔のルーヴェリアのヤラカシなんかも見れたりします(笑)
鍛錬後、給水塔へと行軍中の時のこと。
少し気になることがあって、テオは隣を走るクレストに声をかけた。
テオ「クレスト様、訊いていいっすか」
クレスト「何だね?」
テオ「分身術って、動かすのは分身の元になった本人っすよね」
少なくとも魔術書にはそう書かれている。
つまりこれが正しいならば、ルーヴェリアは自分の分身体を動かしながら兵士3000人の相手をしていたことになるわけで。
規格外だとか化け物だとかの域を超えた場所にあの人は立ってるわけで。
クレスト「うむ、間違いないぞ」
テオ「……よかったっすね、あの人が俺たちの味方で」
もし、何らかの理由で帝国、或いは魔族側に回っていたら。
そう思うとゾッとしてしまった。
クレスト「あの方は愛国心に溢れていて、仲間思いな方ですからな。たとえ天地がひっくり返っても、あの方は我々の側に立つでしょう」
テオ「なら安心っすね。てか、あの人にはちょっと酷かもしれないんすけど」
クレスト「む?」
テオ「俺たちが方面で防衛線張って戦線維持してれば、あの人来た瞬間その戦場終わりじゃないっすか」
クレストは困ったように笑った。
クレスト「それはそうですな。それが出来るお方ですよ。我が師は」
だって彼女は、いつかの戦場でそれを成し遂げたのだから。
たった一人で。
これ、50年前の話になるんですが。
人類が各個撃破されるかもしれない事態にまで陥ったことがありまして。
その時に、サフラニアは志願兵2000名とクレスト、ルーヴェリアしか戦力が残ってなかったんですよ。
各国も同じくらいの兵力しかなくて、そこに魔族が一斉攻撃を仕掛けてきたんです。
ルーヴェリアは一度自分が行った場所ならば次元を繋げて移動することができるので……
サフラニアの兵士とクレストに自国を防衛させている間に、各国に現れた七将全てに致命傷を負わせて回ったんです。
撃破している余裕はないから、致命傷に留めて次の獲物へ……。
それを三周ほどやったところで、魔王から停戦交渉の話を持ち掛けられたわけです。
その時のお話も、いつか書けたらいいなと思ってはいますが、いつになるかはわかりません。




