ある日の騎士団 5
サフラン色の栄光のおまけ集、その2。
ある日の騎士団(談)です。
騎士団やサフラニア全体の些細な(?)出来事が
垣間見えるおまけです。
時系列順にはなっていないので、昔のルーヴェリアのヤラカシなんかも見れたりします(笑)
ある日の昼時、クレストは宿舎で昼食を摂っていた。
クレスト「おお、今日はラパンのシチューですな」
ラパンはいわゆる兎である。
この国と貿易の盛んな隣国、メレンデスとの国境にある草原に生息していて、体長は小型犬ほど。少し規格外だが、鶏肉より栄養豊富で古くから親しまれている肉だ。
この肉の入ったシチューとふわっふわなパンの相性といったらもう最高以外の言葉が出てこない。
テオ「おっさ……じゃなくてクレスト団長、隣いいっすか?」
トレーに皿を乗せたテオがやってきた。
肯定の返事をして隣に座ったテオの皿を見る。
まあ1人前にしては多分丁度いいくらいの量なのだが……。
クレスト「なんだ、若いのがそれだけしか食わんとは何事だ?」
テオ「俺は少食なんすよ……って、あんたのそれ量が戦争起こしてるじゃないすか……」
爆発的に盛られたシチューが3皿と、連立する山々を彷彿とさせる積まれ方をしたパン達。
人の食べる量じゃない。
クレスト「食える時に食えるだけ食っておく、戦の基本ですぞ。我が師もそう仰っていた」
テオ「そういや、あの人の鍛錬って皆怖がってやりませんけど、どんな感じなんすか?」
クレストは少し考えて、苦い記憶を呼び起こした。
唸るように答える。
クレスト「……行軍で最低4日はかかる山道を1日で走らされたり、モーニングスターが5〜6球飛んできたり……後は…骨折しようが内蔵が破裂しようが立て、走れ、戦えと命じられたり……」
テオ「聞いた俺が悪かった、もういいわ」
第1騎士団長は戦闘狂の鬼悪魔、第2騎士団長は胃袋お化け、自分がまともに思えてくるくらいには、騎士団には頭のおかしい連中がうじゃうじゃしてるんだなぁ、と思った。
クレスト「テオよ」
テオ「ん?」
クレスト「とりあえず食え!」
ニカッと笑ったこいつも悪魔だ。
自分の分はおかわりすればいいからと次から次に皿の中身を口に放り込んでくる。
テオは心の中で叫んだ。
テオ(この食害があああああああ!!)
危うくルーヴェリアに首をはねられるところでした。
いやぁ、危なかった……
ちなみにクレストの食害は本当の本当に100%の優しさからきてます。
ルーヴェリアもね、本編にありましたが胃袋がバケモンなんですけども。
それをいいことに道端に落っこちてるものをパクッとやっちゃうので、見かねたクレストがまともな食事をするように料理を学んだりしたこともあったんですよ。
そのきっかけになったのが、当時の騎士団の団長の1人であるコルセリカでした。
この話は後々出てくると思いますので、その時をお楽しみに。




